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#148 ▼ ページ48




「…だ、そうだ。
お前の親友だろ、早く行け。」


『ちょ、リヴァイ、押さないで!
ミケはなんで事前に言ってくれないの…!?』


「……フンッ。
いや、言いに行こうとはしたんだが、お前は近頃ずっとエルヴィンといるからだな…。

Aに近づくとエルヴィンに殺されるかと。」


『何その無理矢理な理由…理不尽だ!』


「…半殺し程度にしておいてやろう、ミケ。」


『半殺しなの?否定するとこじゃないの?』


「ぷっ、あはははははッ!
ひぃ、ひぃ…ちょ、お腹いった!あはは!」


「…まぁ、行っておいで。」


そう微笑んでエルヴィンに言われたAは少し赤くなって、私達の前まで歩き、私の顔を見て唸る。

そんなAにミケが涼しい顔で言った。


「あ、お前を指名したのはハンジだぞ。」


「そうそうッ!
やっぱりAから一言貰いたいな〜ってモブリットとも話しててね!」


『モブリットまで…!?』


「ははっ、すみません…Aさん。
いろいろとお世話になったので…ハンジさんの言う通り、自分もAさんがいいなと…。」


『うっ……。』


その言葉が決め手になったのだろうか。

Aは観念したような顔でしばらく悩んでいたが…やがて私達を見上げた。

透き通った声で、ぽつりぽつりと呟くように。


『…私は昔…憲兵でした。
ここに連れてきてくれたのはハンジでした。

街で、空腹で倒れてたハンジと出会った。

ハンジは当時から巨人マニアで…自分のことを疎かにする人で、危なっかしくて…心配だった。

でも、モブリットがその時から…ずっと今まで、いつでもハンジを助けようとしてくれた。

今となっては……それもハンジが好きなゆえだったのかなぁって、思います。』


「…あの時はAがドーナツくれたから、あれ以来…すっかりドーナツが好物だよッ!」


Aは笑って、『はいはい、珈琲味のドーナツでしょ?』って言葉を続けた。


『えっとね…。
そんな二人だから、心配はしていない!』


「えぇ!?心配してッ!心配!!」


『……でもね、ハンジ。』


「…ん?」


『ハンジは…私の親友だけど、調査兵団に来てから、家族みたいな存在でもあるの。』


「……ッ、えっ……」


『だからね……二人で幸せになってください。

心配していないのは本心だけど…あなたの親友として、誰よりもハンジの幸福を願ってる。』


そう微笑んだ私の親友は……あぁ、きっとこれは、誰よりも優しい笑みだと、私は思った。


#149 ▽→←#147 ブルースター



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設定タグ:進撃の巨人 , エルヴィン , リヴァイ   
作品ジャンル:アニメ
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氷飴(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます!(今私も調べてきたのですが、レンさんのおっしゃる通り“独占欲“って出てきました(ºωº`*))このお話を書いた時も調べていたつもりだったのですが、なぜか“執着”に……。教えていただきありがとうございます!(*´ω`*) (2020年4月25日 19時) (レス) id: 9625751614 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ネックレスって独占欲っていう意味持ってるんですよ! (2020年4月25日 19時) (レス) id: 784374d164 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - にんじんさん» 一応、両想いになった後の続きも作りたいと思っているのですが…まだ考えがまとまっていない最中だったりします(´・ω・`) (2017年12月11日 12時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - この物語はこれで終わりですか?(´・ω・`) (2017年12月10日 23時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - 京 鏡さん» そっ、そんな風に言ってもらえるなんて…思ってもみなかったよ!とても嬉しいッ!ありがとう!!頑張ります!!((o(*>ω<*)o)) (2017年11月3日 19時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷飴 | 作成日時:2017年11月3日 19時

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