#125 君の名残り ページ25
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「A〜、悪かったって〜。
ちょっとからかいすぎたよ!ごめんッ!」
『…ふふっ、本当だよね?
白昼堂々とモブリットを抱きしめていたハンジに言われるなんて心外だったな〜?』
「…ッ!!?Aさん!?」
─ただいま、食堂にて。
モブリットも目の前の席にいることだし、二ファ達もいることだし…私が言ってみると、慌てだすモブリットに赤面するハンジ。
さっきまではからかわれていたのだから、たまには私がハンジをからかってみようじゃないか!
モブリット…巻き込んでごめんね?
「モブリット!?今のは本当…」
「お前、いつの間にハンジ分隊長と…?」
「ハンジさん!どういうことです!?」
ハンジとモブリットに詰め寄る二ファ達。
モブリットは必死に弁解しているけど…うん、君達が両想いしてたのは周知の事実なんだよ?
私はにっこりと二人を見つめる。
「ちょ、ちょッ、A〜!?
なにも今この場で言うことないじゃないかッ!」
『あれ?ハンジ照れてるの…?
ふふっ、かッわい〜!』
「うわああああああッ!!!」
私がさっきハンジに言われた『かッわい〜』を言い返してみると、ハンジは半狂乱に叫んだ。
大変賑やかだったのだが、途中リヴァイが『黙れ、クソメガネ』と、蹴りをお見舞いしてハンジは撃沈。
隣にいるエルヴィンも微かに笑ってた。
「うぅ…今日だけはAを恨むよ!」
『はいはい。』
…でもさ、ハンジ?
あなたを蹴り飛ばすリヴァイさえ密かに微笑み、二ファ達だってあなた達と同じくらい嬉しそうだった。
ハンジ、モブリット、あなた達はさ、こんなにも多くの人に祝福されているんだよ。
おめでとう、ハンジ。
「あ…そういえば、A。」
『なに?ハンジ。』
「ほら、いつも街に出た時にAがよく行く花屋の……えーっと、確かロイ!」
「……ッ……」
ハンジが『ロイ』、と、言った途端、エルヴィンが水を飲んでいた手を止める。
私は首を傾げてエルヴィンを見た。
『…どうか、した?』
「…いや。」
『……?』
「まぁさ、そのロイが今日来ててね。
Aに用があったみたいなんだけど、Aはエルヴィンといるだろうと思って、不在って言っといたんだ。
そしたら、時間がある時店に来てってさ!」
『…そう。
伝言ありがとう、ハンジ。』
少し様子の変わったエルヴィンが気になったけれど、明日お店に行こうかな、と、思った。
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氷飴(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます!(今私も調べてきたのですが、レンさんのおっしゃる通り“独占欲“って出てきました(ºωº`*))このお話を書いた時も調べていたつもりだったのですが、なぜか“執着”に……。教えていただきありがとうございます!(*´ω`*) (2020年4月25日 19時) (レス) id: 9625751614 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ネックレスって独占欲っていう意味持ってるんですよ! (2020年4月25日 19時) (レス) id: 784374d164 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - にんじんさん» 一応、両想いになった後の続きも作りたいと思っているのですが…まだ考えがまとまっていない最中だったりします(´・ω・`) (2017年12月11日 12時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - この物語はこれで終わりですか?(´・ω・`) (2017年12月10日 23時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - 京 鏡さん» そっ、そんな風に言ってもらえるなんて…思ってもみなかったよ!とても嬉しいッ!ありがとう!!頑張ります!!((o(*>ω<*)o)) (2017年11月3日 19時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷飴 | 作成日時:2017年11月3日 19時