#08 やはり掃除はするべきだ ページ8
*
「ありゃ？
治ったんじゃなかったの？リヴァイ」
「チッ…くしゅん！
そう、思っていた…くしゅっ、んだが…」
「こりゃマジで風邪っぽいね。
まさかのリヴァイさえ、風邪…貴重だね！」
「俺をなんだと思っ…くしゅんっ」
そんなことより、早くここを片づけねぇと。
この環境で生活するゴキ〇リ並のハンジは置いといて、Aの心臓がかかってんだ。
あのクソ野郎が待っている書類…紙きれを見つけて団長室に行く、それが今日の任務だ。
「さっさとここを……くしゅんっ！」
「…大丈夫かい？
変だなぁ、さっきまでなんともなかったのに」
くるくるくる、バシッバシッバシッ。
ハンジは俺を片目に見ながら、器用にそこら中を走り回るゴキ〇リを駆逐していく。
「…に、しても。
人類最強で潔癖症なあなたが、くしゃみのせいで掃除ができないなんて…困りものだねぇ」
「クソ…目まで痛くなってき…くしゅん！」
「え？目が痛いの？
…って、本当に充血してるじゃないか！
一度目を冷やしてきた方がいいんじゃない？」
「……そう、だな…くしゅっ！」
クソメガネの言葉に従うのは癪だったが、今この場で役に立ててねぇのは俺の方だ。
掃除もできねぇ、ゴキ〇リも駆逐できねぇ…そもそも目が痛くて目を開けてもられねぇ。
無念で仕方がなかったがゴミ屋敷を出た。
するとそこに、「リヴァイ、書類はどうした？」と、そもそもの発端である鬼の声が響く。
「エルヴィンか…。
残念だが今は書類どころじゃねぇ」
「……ッ！！？」
「目がこの通りだ、痛痒くて仕方ねぇ」
「……。
……それは、このゴミ屋敷に入ってからか？」
「あ、あぁ……」
「エルヴィンまで！？
ゴミ屋敷なんてひッどいなぁ！！」
「……ッ！！くしゅんっ！」
その瞬間部屋から出てきたハンジと、扉が開いて解放されたゴミ屋敷への道。
一瞬止まった筈のくしゃみが、途端また勃発する。
「…埃アレルギーなのでは？」
「……あぁ？くしゅんっ」
「ハンジの部屋が汚すぎて、埃が充満し、君のくしゃみや目の充血を引き起こしているのでは…」
「汚すぎるって…あはははッ！」
「……なん、て、ことだ……くしゅん！」
これ以上ねぇ絶望に苛まれる中、俺は思った。
「…やはり掃除は絶対だ。
クソメガネ…テメェは駆逐しねぇとならねぇ」
「あはははははッ！」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷飴(プロフ) - みかんさん» 他の作品も見ていただけていたんですか…！？本当に嬉しいです、頑張ります！ありがとうございますッ！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年3月3日 11時) (
レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 氷飴さん» 分かりました！氷飴さんの作品どれも好きなので頑張ってください (2018年3月3日 10時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - え、わ、う、嬉しいです！ありがとうございます！！CSSは、ぷぅま様というユーザー様が作られたものを、お借りしています！ (2018年3月3日 1時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！このCSSって自作ですか？自作でないのなら教えてくださると嬉しいです (2018年3月3日 1時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷飴 | 作成日時：2018年3月3日 0時
