#02 捧げない権利 ページ2
*
「おい、エルヴィン！」
『ちょッ！？なに蹴ってるんですか！！』
突然だが、俺は団長室の扉を蹴り破った。
Aに頭を軽くしばかれたが、部屋の奥からエルヴィンが面白ぇ面して見てくるが、まぁいい。
痛ぇじゃねぇか、A。
「そんなことより、エルヴィン」
『そんなことじゃないんですけど！？』
「…器物破損というんだよ、リヴァイ。
まぁいい、用件を聞こうか？」
「話が早くて助かる」
俺はAの腕を引っ張ったままで、つかつかとエルヴィンの前まで歩いた。
椅子に座るエルヴィンを稀に見下ろせるというのは、なかなか気分がいいものだな。
「Aの心臓の権利を寄こせ」
『…なに言ってるんですか？』
「……話が読めないんだが？リヴァイ」
「俺達、兵士は公に心臓を捧げる義務がある。
俺も、テメェも、もちろんAもだ」
「……そうだな」
「だが、俺はAの心臓が欲しい」
「………」
『団長、なんだかすみません』
「…人類最強もAには敵わないな」
エルヴィンの野郎は溜息をつくと、真っ白な紙を取りだして、その上にペンを走らせ始めた。
何を書いてるんだ…と、上から覗き見ようとするも、エルヴィンは見せたくないらしい。
もったいぶるように腕で隠しやがる。
「おい、隠すんじゃねぇ」
「もう少し待ちなさい。
私もどう書こうか…考えているんだ」
『……？？』
「…よし、これでいいだろう」
エルヴィンがそう言ったので、俺はエルヴィンから即座にその紙を取り上げる。
そこには、綺麗な字でこう書いてあった。
「この紙は、Aが公に心臓を捧げない権利があることを、保証するものである。
ただし、Aの恋人でもあり、彼女の所属する班の班長であるリヴァイ兵士長は、今度一切を問わず、３倍の書類をこなさなければならない」
「……どうだ？」
『………』
呆れた顔で無言になるAに、どこか愉快そうに微笑むエルヴィン、眉間にシワを寄せる俺。
エルヴィンの奴め…このクソ野郎、俺にハンジの分の仕事まで押しつけたかっただけだろう。
『兵長…諦めてください』
「……いいや、俺は諦めねぇ。
お前の心臓を他に渡すわけにはいかん」
『……』
「ははっ、リヴァイは重症だな」
*
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氷飴(プロフ) - みかんさん» 他の作品も見ていただけていたんですか…！？本当に嬉しいです、頑張ります！ありがとうございますッ！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年3月3日 11時) (
レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 氷飴さん» 分かりました！氷飴さんの作品どれも好きなので頑張ってください (2018年3月3日 10時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - え、わ、う、嬉しいです！ありがとうございます！！CSSは、ぷぅま様というユーザー様が作られたものを、お借りしています！ (2018年3月3日 1時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！このCSSって自作ですか？自作でないのなら教えてくださると嬉しいです (2018年3月3日 1時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷飴 | 作成日時：2018年3月3日 0時
