#01 捧げるんじゃねぇ ページ1
*
リヴァイside
*
「なぁ、Aよ」
『なんですか？リヴァイ兵士長』
「なぜ俺達は…心臓を捧げるんだろうな？」
『……ッ、兵長？』
話のきっかけは、そんな俺の疑問だった。
俺は班員であり、仲間であり、自分の女でもあるお前に長年の疑問をぶつけてみたんだ。
「心臓とはなんだと思う？
…どうして、お前は捧げるんだ？」
『どう、して…？？
私達は兵士ですから、公に心臓を捧げるというのは、当然のことでは……？』
「…つまり、“命”だろう？
それにな……Aよ」
『……はい？』
俺の命によって部屋の掃き掃除をしているお前に、俺は“掃除より重要なこと”を言う。
「Aは俺の女だろうが」
『……ッ？？
まぁ、そ、そうですね……？』
「お前の心臓は俺のものだと思わねぇか？」
『…んと。
私の心とかは、兵長のものです』
「バカいえ、心臓もそうだと言えよ。
もう既に…俺の心臓はお前のものだってのに」
『……あっ、あの？
今日は……どうしたんですか？』
「ずっと、疑問だった」
“心臓を捧げよ”
それは、鬱陶しいほどに聞き飽きた言葉。
聞いては飽き、見ては飽き、自分自身だって何度…そうやって心臓を捧げ続けてきたことか。
「だがな…心臓とはなんだ」
『……えっと？？』
「つまり、死を躊躇うなと？
死ぬことを恐れず、惜しまず、人類の為なら喜んでこの命を捨てろ…ってのか？」
『まぁ…兵士ですからね？』
「……おい、A。
お前だけは俺が守ると誓った」
『……リ、リヴァイ、兵長……。
あ、の…近いです』
「だから…お前が捧げる必要はない。
お前の心臓は俺が貰い受ける」
既に染まりつつある顔を覗き込めば、
愛しいお前が逃げるように視線を揺らした。
『心臓を捧げよ！じゃなく、命を捧げよ！
って、変更してもらってください、団長に』
「ほう、悪くない」
結局のところ、俺は、お前が心臓を捧げる意味を知りたかったわけではないんだ。
ただ、お前のそれが欲しかった。
それは兵士長としてじゃない、俺個人として。
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氷飴(プロフ) - みかんさん» 他の作品も見ていただけていたんですか…！？本当に嬉しいです、頑張ります！ありがとうございますッ！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年3月3日 11時) (
レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 氷飴さん» 分かりました！氷飴さんの作品どれも好きなので頑張ってください (2018年3月3日 10時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴(プロフ) - え、わ、う、嬉しいです！ありがとうございます！！CSSは、ぷぅま様というユーザー様が作られたものを、お借りしています！ (2018年3月3日 1時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！このCSSって自作ですか？自作でないのなら教えてくださると嬉しいです (2018年3月3日 1時) (レス) id: 37c35365e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷飴 | 作成日時：2018年3月3日 0時
