風邪なんて、俺が治しちゃう！〜俺足〜3

藤ヶ谷4 ページ10

藤ヶ谷side



…何時？



周りはもう真っ暗



ベッドの下には、北山が座って、せなか擦ってくれてる



うっ気持ち悪い…

　

「目、覚めた？どう？腹とか、まだ痛い？」



今度は優しく俺の腹を擦りながら、いつもの低い、ちょっと掠れた声で聞いてくる



「腹…気持ち、悪っ…い…うっ…」



しゃべってたら吐き気が強くなってきて、



吐きそうになった



そしたら北山が、



「つらいな…ここに吐いちゃっていいからね」



洗面器を準備してくれていたようで、



そこに吐かせてもらった



「うっ…けぽっ…ごほっ…ごぼっ」



もう胃液しかでなくて、吐くのが苦しい



一回吐いてもまだ気持ち悪くて気持ち悪くて…



「うっ…うぇっ…けほけほ…」



なにも出せないままえづき続ける俺を見て北山が、



「藤ヶ谷…吐きたい？」



こんな質問をしてきた



確かに吐いたらすこしは楽になるから、



「うん…吐いて、楽になりたい…げほげほっ…」



そういうと、



「わかった、ちょっと待ってて」



そういってキッチンの方に歩いていった






ｶﾞﾁｬｯ



帰ってきて、手にはゼリーと水を持っていた



「…辛いと思うんだけど…これ、すこし食べてみない？」



…え？って思った。



「これすこしお腹にいれたら、吐いて、楽になれるかもしれないと思って…」



そういうことか…



北山が言うなら…



「ちょっと…食べてみる…けほっ…」



俺がそういうと、



北山はにっこりしてくれた



そして、スプーンに少しずつすくって食べさせてくれた



…最初はちょっと恥ずかしかったけど、たくさん吐いて下からもやばかったから、



体力もなくて、食べさせてくれるのがすごくありがたかった







「…たくさん食べれたね、苦しい？大丈夫？」



俺の顔をのぞきこんで優しく問いかけてくる




…結構もうやばいかも、吐くかも…って思ったけど、




「…ん、だいじょ…うっ…」



大丈夫って言おうとしたら一気に食べさせてもらったばっかりの、ゼリーがあがってくる感覚があった

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