風邪なんて、俺が治しちゃう！〜俺足〜

みつの風邪4 ページ34

藤ヶ谷side



なんか、やっぱ今日変だな。


朝から…やっぱ体調悪かったんだな。


北山、朝から顔がちょっと赤くて、声も変だったから、ちょっと心配してた。


楽屋でもずっと寝てて、スタジオに来るのも遅かった。


いま、VTRみてるんだけど、


タイトルコールのときも、ゲストの方と話してるときも…


咳払いしてるし、鼻すすってた。


そして…


北山「けほけほ…ｹﾞｯﾎｹﾞﾎｹﾞﾎｹﾞﾎ…」


いま、VTR中だから、マイク押さえて音入らないように、咳してる…


でも…苦しそうだな…


宮田「きたみつ、大丈夫？風邪？」


北山「ｹﾞﾎｹﾞﾎ…ｳｯ…ｹﾎ…大丈夫。ごめんな。」


宮田も、マイクに音入らないように北山に声かけてる。


…なんとかVTR終わる前に咳はおさまったみたいで、俺もまたVTRに集中した。


VTRが終わった。


いつもなら北山が話し出すのに、なんもしゃべらない…


…視点も合ってなくない？


トントン
宮田「きたみつ、VTR終わったよ？」


小声で宮田がこっそり教えた。


でも北山はぼーっとしてて、確実に体調悪いって確信した。


多分、もう収録続けるのは無理だろう。


藤ヶ谷「すみません、一回休憩入れてもらってもいいですか？ほんとにすみません。」


スタッフ「はい、わかりました。少し休憩いれたほうが良さそうですね。」


藤ヶ谷「ありがとうございます。」


俺は立ち上がって北山のところへ行った。


藤ヶ谷「北山、大丈夫？聞こえてる？一回スタジオ出よう？」


北山「ふ…じ…がや…」


藤ヶ谷「うん、立てる？」


北山「ごめん…た…てない…かも…」


この短時間で、こんなしゃべるのもつらくなっちゃったのか…


藤ヶ谷「謝らなくて大丈夫。行こうか。」


俺は北山をおんぶしてスタジオを出た。

　

みつの風邪5→←みつの風邪3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す