178.剣幕 ページ43
大人になった海斗は少しでも真面目になっていると信じたかった。
「嫌われても、俺は諦めてないからな。」
普通に海斗が怖い。
顔色が蒼くなるのを感じた。
「何してるの?」
海斗ではない声が聞こえた。
パッと顔を上げると、すごい剣幕の無一郎が私たちのことを見下ろしていた。
こんな顔、見たことない…。
「Aから、手、放してくれる?」
無一郎の声は怒りに震えていた。
海斗はスッと目を細め、言われた通りに私の顎から手を放した。
「行くよ。」
呆気に取られている私の手を、無一郎は思いきり引っ張った。
体がグッと持ち上がりビックリしていると、海斗がクツクツと笑い始めた。
「必死じゃん、時透。」
「彼女のことで必死になって、何がおかしいの?
ほら、行くよ。」
『あっ…。』
無一郎に無理矢理引っ張られて、視界がグラグラと揺れる。
振り向くと、海斗は慌てた様子もなく、平然と私たちのことを見ていた。
___________
明日には続編いきますね(はぁと
630人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モフ猫 - ごーじょーっていうのは多分、強情を張っているっていう意味じゃないですか? (6月12日 17時) (レス) @page23 id: f4a3fdd8a7 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - うわー海斗最低ですね。無一郎頑張って守って❗ (2023年5月8日 10時) (レス) @page40 id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
無一郎 - ごーじょーって何ですか? (2021年3月17日 16時) (レス) id: 2453d18e4c (このIDを非表示/違反報告)
むゆ(プロフ) - 朔夜さん» 私も食べた……笑 歯磨き粉って言ってる意味がわかった瞬間やった……。 (2020年8月10日 6時) (レス) id: 38565869ab (このIDを非表示/違反報告)
蝶夜月(プロフ) - 朔夜さん» お酒美味しいんですか……?なら私も飲んでみようかな← (2020年8月9日 20時) (レス) id: d2b0ff775b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朔夜 | 作成日時:2020年8月1日 20時