134.きっかけ ページ44
____ということで、互いの部屋の前に着いたわけだが…。
「鍵、閉められちゃってる。」
念のため、炭治郎とカナヲの部屋の鍵を確かめてくれたのだが…そういうことだ。
本当に最悪だ。
「…お邪魔してもいい?」
『うん、いいよ。』
寝るだけだから大丈夫と何回も自分に言い聞かせ、鍵を開けた。
中に入ると、カナヲの荷物はなく、代わりに無一郎の荷物がご丁寧に置かれていた。
そして、布団は元のままで、ぴったりとくっついている。
どうしよう。
すると、私の脇を通り部屋に上がった無一郎は、布団をグイッと引き離した。
「うん、これで大丈夫だね。」
『…そうだね。』
ズキッと胸が痛む。
自分が言い始めたことなのに…。
____________
「電気消すね。
おやすみ。」
『うん、おやすみ。』
カチッと音が鳴ったと同時に、部屋が暗くなった。
真っ暗な部屋で寝れないのを知ってくれているので、間接照明だけつけてくれている。
もちろん、無一郎には背中を向けて布団に入っている。
背中から1メートル以上離れた場所から、ガサッと布団に入る音が聞こえた。
…結局、仲直りはできなかった。
せっかく、カナヲと炭治郎が気を遣ってくれたのに…。
やり方はアレだけど…。
仲直りしたいのに、そのきっかけもたくさんあったはずなのに、ぜーんぶ自分からこぼしている。
あー、泣きそう。
布団をガバッと頭の先まで被った時、「A。」と名前を呼ばれた。
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優衣 - 無一郎の大好きにやられた♥️私も大好きだよ❗ (2023年5月8日 10時) (レス) @page5 id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
ともりん - 朔夜さん» 突然すいません!今、95話目なんですが読んでる私の方がキャパオーバーです!助け下さい (2020年8月10日 7時) (レス) id: 954e71dea0 (このIDを非表示/違反報告)
雪名零(プロフ) - 花炭さん» 私も連れて行ってぇ!!! (2020年8月1日 21時) (レス) id: efe191c876 (このIDを非表示/違反報告)
雪名零(プロフ) - 朔夜さん» そうだね!もうしてたわ(笑) (2020年8月1日 21時) (レス) id: efe191c876 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ユイさん» 楽しんでくれてうれちぃ(ぶちゅちゅ (2020年8月1日 20時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年7月22日 22時