312.こんなところで ページ5
いよいよ当日…ではなくて、前日です。
炭治郎の誕生日プレゼントを買いに百貨店に来た。
あれ？
あそこの店新しくなったんだ。
ふらっと店に寄ると、シフォンのブラウスなど、フェミニン系が売っていた。
炭治郎は、「Aは何を着ても似合うぞ！」と褒めてくれるけど、実際のところどういうのが好みなんだろう。
適当に手に取ったスカートの値段を見ると、まさかの3万で、ギョッと目を見開いた。
「お客様、そちらご試着されますか？」
『あ…ちょっと見てただけで…。』
「…え？
炭治郎の彼女さん？」
私は再びギョッと目を見開いた。
髪の毛をバッサリ切っていて一瞬誰か分からなかったけど、陽菜さんだった。
『ここで働いてるんですね。』
気まずくなり、パッと視線をスカートに移した。
心臓の鼓動が早くなっているのが分かる。
「違うでしょ。
��何でこんなところで会っちゃうんだろう。��でしょ？」
ズクンッと心臓が嫌な音を立てて鳴った。
そう、その通りだった。
まさか会うとは思ってもいなかった。
だって、もう会わないと思っていたから。
「炭治郎は元気？」
『…あ、はい。』
「そっか。」
陽菜さんはハンガーからずれ落ちそうな服を直した。
「炭治郎、アパレルで働いてるでしょ？
私もアパレルで働いたらどこかで繋がれるかもって思って、ここでバイトしてるの。
で、そのままここに就職するつもり。」
どう答えていいのか分からず、足元を見た。
ツルツルの綺麗な床が、今の私の気持ちと真逆だ。
クラッ…とめまいを起こしそうだ。
「でも、こんなことしても、炭治郎は私になんて見向きもしないけどね。
そんな炭治郎に愛されている彼女さんが羨ましい。
安心して、邪魔はしないから。」
陽菜さんはまだ炭治郎のことが好きなんだ。
言葉にしなくても、空気で分かる。
もし、陽菜さんと私の立場が逆だったら、私も同じように…___。
『陽菜さん…。
あの…上手く言えないですけど……。
陽菜さんには幸せになってほしい…です。』
すると、陽菜さんはクスッと笑った。
その笑顔はどこか優しく感じた。
「どこまでもお人好しな子。
そっちも炭治郎と幸せになってね。」
そう言って、店の奥に消えて行った。
313.会いたくなって→←311.ニヨニヨ 〜炭治郎side〜
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ともりん - 朔夜さん» きゅんという言葉聞いたら、あの歌思い出してしまったやないかい！((ごめんなさい (2020年8月8日 20時) (
レス) id: 954e71dea0 (このIDを非表示/違反報告)
みかん。 - そうやなぁ（＾ｖ＾）フラグでええわ（何弁？） (2020年6月28日 18時) (レス) id: 7938644ae6 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - nasiremonさん» はっ…！やりすぎた…！！ (2020年6月27日 23時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 朔夜さん» 咲夜さんあったかーい！！炭治郎もおいでーn(((殴 咲夜さんｯｯ………くるじぃ………((気絶 (2020年6月27日 23時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
むいくん推し(プロフ) - 朔夜さん» 朔夜さん好きぃ〜！いっぱい甘えさせて？笑 (2020年6月27日 22時) (レス) id: cb8f5d0707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔夜 | 作成日時：2020年6月20日 22時
