325.お土産 ページ18
テスト期間中はバイトをセーブするので、テスト前の今日がラスト出勤日。
��◯◯ランドのお土産です。
よかったら食べてくださいね。
AA��
裏紙にマジックでそう書き、お土産のクッキーの缶の蓋に貼った。
すると、スタッフルームのドアがガチャッと開き、時透くんが入ってきた。
「あ、せんぱーい。」
時透くんは嬉しそうに笑い、私の隣に来た。
「それ、竈門先輩と行ってきたところのお土産ですか？」
『うん、そうだよ。』
「いいなぁ。」
ぷくっと頬を膨らませ、ロッカーに鞄を入れた。
そんな時透くんの背中に『ねぇ。』と声をかけた。
『実は、時透くんには別にお土産あるんだ。
炭治郎に誕生日のこと聞いてくれたから、そのお礼も兼ねて。』
鞄から小袋を出すと、時透くんは餌をちらつかされた犬みたいに飛んできた。
「え！？
いいの！？
竈門先輩はこのこと知ってるの！？」
『知ってるよ。
内緒で聞いてくれたのにバレちゃったんだよね。』
____________
「そのキーホルダー、誰かにあげるのか？」
レジに並んでいる時、私のカゴの中を覗き込んで聞いてきた。
バレないように入れたはずなのに…。
「…時透くんか？」
『えっ！？』
勘の良さにドキリとし、声を上げてしまった。
すると、炭治郎は目を細めてジッと私のことを見てきた。
「買うのは悪くない。
でも…何でだ？」
『えっ…と…。』
口籠っていると、ズイッと体を近づけてきた。
うう…。
『誕生日に何をしようか悩んでいたら、時透くんが聞いてあげるって言ってくれて…。』
「…あー…なるほど。」
炭治郎は思い出したかのように納得し、腕を組んだ。
そしてしばらく悩み、やっと口を開いた。
「……お土産を買うのを許可する。」
『いや、許可されなくても買ってたからね。』
「なっ、何でそんなこと言うんだ！」
____________
『…ということで、買ってきました。
はい。』
「ありがとー。」
時透くんは丁寧に両手でお土産を受け取り、テープを丁寧に取って開けた。
「…嬉しすぎるから、早速つける！」
言葉通り、本当にすぐに鞄につけていた。
失礼だけど、かわいいなぁと思ってクスッと笑うと、「竈門先輩に見せつけよっと。」とニヤッ。
『塩対応されるよ？』
「気にしないよ、俺。
嬉しいから。」
多分、いや絶対、キーホルダーを見せつけるだろう…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1087人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ともりん - 朔夜さん» きゅんという言葉聞いたら、あの歌思い出してしまったやないかい！((ごめんなさい (2020年8月8日 20時) (
レス) id: 954e71dea0 (このIDを非表示/違反報告)
みかん。 - そうやなぁ（＾ｖ＾）フラグでええわ（何弁？） (2020年6月28日 18時) (レス) id: 7938644ae6 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - nasiremonさん» はっ…！やりすぎた…！！ (2020年6月27日 23時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 朔夜さん» 咲夜さんあったかーい！！炭治郎もおいでーn(((殴 咲夜さんｯｯ………くるじぃ………((気絶 (2020年6月27日 23時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
むいくん推し(プロフ) - 朔夜さん» 朔夜さん好きぃ〜！いっぱい甘えさせて？笑 (2020年6月27日 22時) (レス) id: cb8f5d0707 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔夜 | 作成日時：2020年6月20日 22時
