203.ありがとう ページ23
陽菜さんの姿が見えた瞬間、蜜璃が気を遣ってくれて、店から離れた。
だから、あの後どうなったのか知らない。
「あんな子、気にしないでいいわよ！
竈門さんにとって、Aが一番なんだから！！」
『蜜璃、声大きいよ…！』
酔っ払ってしまった蜜璃はとにかく声が大きい。
帰り道も陽菜さんの文句をずっと言っていた。
でも、それぐらい私のことを考えてくれているということなので、嬉しい気持ちでいっぱいだ。
『…ん？』
暗くてよく見えないが、アパートの階段に誰かが座っている。
あの姿形…炭治郎だ。
『炭治郎？』
「…A、おかえりぃー。」
立ってこちらに来たかと思ったら、正面からドサッともたれてきた。
私が倒れないように腰に手を回しているが、体重のほとんどを私にかけているので結構重い。
「お酒の匂いがする。」
炭治郎は私の耳元辺りをクンクンと嗅いだ。
それがくすぐったくて、思わず笑ってしまった。
『蜜璃と飲んできたの。』
「だからかぁ、LINEしても返事ないのは…。」
炭治郎はグリグリと、私の頭に自分の額を押し付けた。
まさか…甘えたモードの炭治郎？
『ごめん、まったくLINE見てなかった。』
「…だろうな。
だから癒してくれ。」
ぎゅうううっと、腰に回している腕に力が入った。
もう、限界だ。
『炭治郎、重…__「今日、陽菜が来た。」
私も知っているそのことを、炭治郎が報告した。
思わず身構え、体がカチンッと固まった。
「着信拒否したから来たってさ。
もう、本当に意味が分からない。
しかも、俺の写真がネットに上げられていて、俺目当ての人がいっぱい来て…。
………ごめん！」
炭治郎は突然謝り、私から慌てて離れた。
「Aに嫌な思いさせたくないのに、こんなこと言って…。
本当にごめん。」
言ってしまうぐらいだいぶ弱っているようだった。
私だって、炭治郎に嫌な思いはしてほしくない。
私はダラリと垂れている炭治郎の手をそっと握った。
『内緒にされるよりいいよ。
私のためを思ってくれたんだよね？
ありがとう、炭治郎。』
すると、炭治郎はキュッと口を一文字に結び、私のことを抱き寄せた。
「いつも好きだけど、いつも以上に好きが爆発してるぞ。
好きすぎて死ぬ。」
『死なないでね。
…それよりも、重いよ炭治郎…。』
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そらね - 正直言って陽菜ちゃん嫌いです。 (2020年11月15日 9時) (
レス) id: 4fd123f034 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 朔夜さん！これからもたくさん素敵なお話を作ってください！ (2020年7月23日 0時) (レス) id: c9bbef43dc (このIDを非表示/違反報告)
凪 - お話が面白すぎて……すごい……。(語彙力) 炭次郎の甘えてくるところがアアアアアアアアアアッッッッ！！！！！！たまらん！！！！！！ (2020年7月23日 0時) (レス) id: c9bbef43dc (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅の刃大好き - 陽菜が炭治郎のこと好きなのはわかるけど、さすがにやりすぎぃ〜！炭治郎、夢主さん、がんばれ〜！！そしてそして！朔夜さんも頑張ってください！ (2020年7月4日 0時) (レス) id: 7db63c5bfe (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜色(プロフ) - 朔夜さん» んーっ！ (2020年6月8日 18時) (レス) id: 47360ddac9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔夜 | 作成日時：2020年6月3日 20時
