【第五人格】箱に閉じ込められた... (ページ6)

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黒無常(通常衣装)の場合ページ6

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「おい起きろ」

『ん？』

顎ら辺が妙に暖かい。

「これはどういう状況なんだ？」

目の前には黒無常さんがいて首を持ち上げて私を見ていた

『...えっと...すみません私もわからないです。』

「そうか...困ったな...傘もねぇし...」

基本武器として扱っている傘は彼らの大事なもの

「おい女向きを変えろ」

『女じゃないしちゃんと名前あるし』

「いーから。」

私はブツブツ文句を言いながら黒無常さんの言う通りに黒無常さんの横に添い寝する形で横たわる。
これはこれで結構顔が近いし恥ずかしいなァ

「こっちの方がお前の顔がよく見える」

『ちょ！お前って名前ちゃんとあ...る...』

「お前」と言ったことに対しての反応しか無かったがその後の言葉に段々と赤面していく。

「おい、こっちを見ろ」

顔を下にして距離を少しでも置きたい私の頬をキュッと掴む少し爪が長くて食い込みそうになるのを恐れた

「俺は初手チェイスの時のお前の顔が面白くて試合中に笑いそうになるんだよ」

『あぁ...えっと...そんな可笑しい顔ですか？』

どんな顔してチェイスしているのか自分でだと分からないので他者からみてそうならよっぽど可笑しい顔なのだろう。

「あぁ、あの泣きそうな顔はそそるよなぁ」

『は？』

「見たまんまだよ」

そ...そ...る...？

さっき冷めてった顔がまた熱を帯びる

「まぁ、半分嘘だな」

ズンっと身体から芯が抜けきる感じ

『あぁ、嘘ね...半分は本当だったのね…』

「おい女この箱から出たら付き合え」

目が点になる

『へ？』

「何想像してんだよ。新MAPの見回りだ」

『あぁ！はい。そうですよね新MAP迷いやすいですもんね。』

脱力して行く感覚は目の前を鈍らせるには最適だったらしい

「まぁ、本当に付き合っても構わないんだがな」

後頭部を押さえつけられて逃げ道をなくす

『！ちょちょちょ...！！』

「はははっ」

突然黒無常さんは声をあげて笑う

「どんな奴かと思ってたけど可愛らしいじゃないか。」

『え』

「こういうのは全て謝必安に任せているからな新鮮だな。」

おでことおでこをくっつけ目線がばちりと会う

「A」

『名前！』

黒無常さんはお前でもなく女でもなく私を名前で呼ぶ

「俺は次からAと呼ぶからなAは俺を范無咎と呼べよ」

『う...うん。』

何事かと思ったがそのようなことなら大歓迎だ范無咎は目をゆっくり瞑る

「A...謝謝」

数時間後ウィリアムのタックルによって箱は壊された