【d!】クズ兄妹は愛に飢える【軍パロ】

助っ人 ページ1

広いホールに華美な装飾。高級料理にお洒落なデザート。それらを囲む、これまた華美な服装をした男女達そしてキラキラと光る大きなシャンデリア

ここはある国のパーティ会場である。

国王の誕生日だったか建国記念日だったか皆がその主催を囲み褒美をあやかろうと巧みな猫なで声で媚びを売る。


ふと、そんな中で一際異彩を放つ男がいた。
透き通るような美しい金髪に、淑女のように艶やかな肌。宝石のように輝く青い瞳。

会場の女たちは男を視界に入れた瞬間花に群がるミツバチの様に群がった。

しかし当の男はそれを軽くあしらい、人気のない所へと歩みを進めた

「ターゲット確認。おったぞ。大臣」

『おーけー見つけた。アイツかぁ、汚職大臣は』

「…いや、香水クッサ。これだから嫌やねんパーティ会場来んの」

「ゾムさん。もう少しの辛抱ですよ」

インカムから様々な声が流れてくる。
そう。彼らの目的はパーティによる交流では無い。

上座のところでのうのうと笑みを浮かべ余裕をぶっこいてる汚職大臣をぶちのめす為に来たのだった。

「む、動き出したな。」

『配置につけ。作戦開始や』


会場のあちらこちらで一斉に動き出す男たち。
その視線は大臣へと向いていた。

このパーティの主催国、G国の大臣は極悪非道の限りを尽くし自分の不利益になる存在は尽く排除してきた。

それは国外にも影響を及ぼし、先日、男達の国であるW国に突然宣戦布告をしたと思いきや、街中に潜んでいた数人のスパイが暴れ回り国民が数名怪我をおった

スパイらは数分後に沈められ、幸い傷も軽いものだったのだが、国民に傷を付けられた総統様は納得行くはずもなく、徹底的に潰す為にも今回のような動きをしているわけだ。

忙しなくキョロキョロと周りを見回しながら、いやらしい目で物色をする大臣

「はぁ、この作戦成功するんか？相手男やろ？どうやって吐かせんねん」

水色のネクタイを締めた金髪の青年が顔を顰めそう言えばインカムからあっけらかんとした声が届いた

『まぁ、安心してや。今日の相手は手強いで有名。てことで俺からも助っ人放っとるから』

「「は？？」」

まさかの発言に会場にいるメンツから声が上がった

「あ？聞いてないが？？」
「え、誰や。知ってる人か？助っ人って…信用できるんやろうな？」

まさかの登場人物に困惑する一同だったがインカムから届く声は変わらず淡々としていた。


「安心しぃや。信頼出来る奴やから。
……ほら、動いたで｣

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