隠 さ れ た 想 い （ 緑 ）

想 い × 0 0 9 ページ9

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大倉 side









久しぶりにAとのデートってなって、なんやろ、久しぶりなこの感覚。









デートのことを考えるとワクワクして寝るに寝られやんくて、遠足前の小学生か、俺は。









まあ、睡眠は大事やからちゃんと寝たけど、起きた時の時間はいつもの俺じゃ考えられんくらいの時間で









いつも待たせてた分、今日は俺が待ってみようか









待ち合わせよりも15分も早く着いてしまったけれど、不思議とめんどくさいとは思わんかった









いつも、凛ちゃんの時は迎えにいってたり迎えに来たりしてるから、こういう気分は無い









.. 今更やけど俺 、Aとはほとんど遊びに行ったりしてへん。ま、Aやから大丈夫か









いつもAが来るであろう方向に目を向けた時、俺の方を見て目を見開くAの姿が目に映った









どくん、と心臓が大きく脈打つのを感じた。









なんやあれ、なんでそんな可愛くなってんの？









動揺を隠すようにいつもの感じで話しかける。けど、頭の中は疑問でいっぱい









あかん、抱き締めてキスしたい。こんな可愛くなってるとか俺知らんで？









取り敢えず、近くのカフェに入って昼食にしよかってなった。









「 .. 忠義 ？ 」


「 .. え？何 ？ 」


「 いや、私の顔に何かついてるのかなって、ずっと見てくるからさ 」


「 あー、いや、可愛いな、て 」


「 っ 、」









可愛いといえばいつだって顔を赤らめて恥ずかしそうに俯くA









いつもやったらそこではにかむのに、やのになんで今、顔赤らめて、一瞬悲しそうな顔したん？









けど、悲しそうな顔をしたのはほんの一瞬だけで、何もなかったかのように、小さくはにかんでくれた









そこからはいつものように商店街を巡って久しぶりにAとふたりでプリクラ撮った。









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【 最 後 だ と 知 ら ず に 】

( Aの悲しげな表情が )

( 何だったかなんて、俺は知るはずもなかった )









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