橙さんとお兄ちゃんと弟たちの物語５ (ページ48)

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翔太side

渡｢そういえば奈良から
引っ越してきたって言ってたけど
親とかの転勤？｣

康｢いや、ちゃうねん

オトンが自分の会社を設立して
お世話になってたとこを退職することになって
それで東京にきたんよ｣

渡｢へぇー!

でも中学まで奈良だったわけだろ？
友達とか離ればなれになって寂しいとか
なかったの？｣

康｢そりゃあったで
俺、結構寂しがりややから笑

でもな俺らの中学ってエスカレーター式で
そのまま高校行けたんやけどその友達も
その高校やなくて違うとこ行くって言うてて

やからどっちみち離ればなれやってんよ
俺も東京に行くし友達も違うとこ行くしな｣

渡｢なるほどな

なら俺とふっかと仲良くなるってなって
よかったってこと？笑｣

康｢そうなんよ～
むっちゃ感謝やわ

まぁ、あべちゃんは友達やったけど笑
増えて嬉しいわ♪｣

…うわ、めっちゃ笑顔が太陽みたいで
なんかすんごい落ち着くんだけど

俺、ヤバいかもしんない…
…同性愛者だから好きになる可能性ある
今はまだなんともだけど…

康｢渡辺くん？
電車来たで｣

渡｢お、おう、行くか｣

考えてたらいつの間にか来てたし笑

康｢座るとこあったで｣

向井くんと隣同士で座る

電車でも他愛もない話をして
あっという間に最寄り駅に着いてた

電車を降りて俺の家まで歩く

渡｢…あのさ、友達になるんなら
名前で呼び合わない？｣

康｢ええの!?｣

渡｢なんでダメなの？笑
友達なるんなら普通だろ？笑｣

康｢翔太くん？しょっぴーもええな笑｣

渡｢しょっぴーって笑
でも悪くないな笑｣

康｢ほな、そう呼んでみるわ笑｣

渡｢俺は康二で良いの？｣

康｢なんかキュンとするわ笑
よろしゅうな？｣

渡｢こちらこそ笑｣

そんな話をしてたら家に着いた

鍵を開けて中に入ると

母｢あら、翔太おかえり
お友達？｣

康｢あ、向井康二です
よろしくお願いします｣

渡｢まだ友達なって間もないけど笑
傘返そうと思って着いてきてもらった｣

母｢あら、そうなの？
あがって行ったら？｣

康｢ええんですか？｣

渡｢じゃあ、俺の部屋行くか｣

母｢ご飯も食べてったら？｣

康｢いや、それはさすがに｣

渡｢良いじゃん
母さんの料理美味いから笑｣

母｢翔太、誉めてくれるの？ありがとね笑｣

康｢…ほな、お言葉に甘えます笑｣

スマホを取り出してどこかに連絡してる康二
たぶん親だろうな

康｢親に言うたら分かったやて｣

やっぱりな笑

渡｢ならよかったよ｣