Episode.2 ページ5
和「じゃあまた明日」
「おう!またなー」
なぎなぎとわかれ、我が家へとたどり着いた。勢いよく玄関のドアを開け、家の中へと入る。
「たっだいまー!」
靴を脱ぎ、リビングに行くもまだ家族は帰ってきていないようだった。
気にせずに冷蔵庫の前へと向かい、冷蔵庫を開ける
「…は?……え?」
予想もしていなかった。
あんなに楽しみにとっておいたフルーツジュースが冷蔵庫の中に入ってない!
奥の方まで探してみるも、どこにも見当たらなかった。
「あ……あぁぁ……」
俺は脱力し、その場に崩れ落ちる。
誰が飲んだんだ、俺のフルーツジュース…
母さんか?それとも父さん?…兄貴か!?
誰であろうと絶対に許すわけにはいかない。
今から買いに行くというのも選択肢の中にあるだろう。
だが1度フルーツジュースのことで脱力した俺の体はもう使い物にならない。
頭が真っ白になり、思考が停止する。
もうだめだ。終わった。
さようなら…世界
母「ただいまぁ〜、はぁー、特売セール間に合ってよかったわ!」
スーパーから帰ってきたのだろうか、俺が絶望していると母さんが帰ってきた。
母「あれ?Aもう帰ってたの?ってフルーツジュースに何かあったのね…」
「あぁ…母さん、俺はもう天に昇るしかないよ…」
母「全く、しょうがない子だね〜…あの限定のやつ3つ買ってきたから、飲んで元気出しなさい」
袋から限定のフルーツジュースを取り出し、俺に差し出す。
「神だぁ…!ありがとう母さんんん!!」
母さんの優しさに感動しつつ、ありがたくフルーツジュースを受け取ると、早速ストローを刺し、口の中に流し込む。
美味い…美味すぎる…!!
なんだこれは…!色んなフルーツの味がするよ!しかもミックスジュースとは違って全部の味が濃厚で…!
母「あ、冷蔵庫に入ってたフルーツジュース飲んだの母さんなのよね〜、それすっごく美味しくてびっくりしちゃった!」
衝撃の事実に、俺は口に含んでたフルーツジュースを思い切り吹き出した。
「げほっげほっ!う、ううそだろ母さん…!?」
母「まぁいいじゃない〜3倍に増やしてあげたんだから!」
「…うん、許す」
にこにこと嬉しそうに笑う母さんを許し、残りのフルーツジュースを飲み干した。
母「飲み終わったなら洗濯物しておいてね♪」
「え、やだ!」
母「文句は言わないの」
「う…わかった」
渋々了承し、洗濯物をしに洗濯機の元へと急いだ。
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作者名:べりーあいす | 作成日時:2016年4月25日 22時