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9話 ページ11

カラン


ちょちょちょ、ちょっと待って?!
なんでそんな女の子がときめくようなことサラッと言っちゃうの?!
いや、嬉しいけども!!嬉しいけども!!



またもや「シャーペン落としたよ」とクスクスと笑う赤葦くん。



「あ!ご、ごめん!」ガタンッ



勢いよく立ち上がったせいで筆箱の中のものまで壮大に落とす。



私は何をやってるんだぁぁぁー!赤葦くんの前でヘマしないって決めたのに!



赤葦くんはもう既に私の落としたものを拾い始めてくれていて…
私も早く拾わなければと思い急いだら…



ズルッ



「わっ!」



思いっきり椅子につまづいて赤葦くんにダイブした



「ご、ごめん!今すぐどけるから―ッ」



い、痛い…



「大丈夫??あ、髪の毛俺のボタンに引っかかってるね。とるからもうちょっとこっちに寄れる?」



「う、うん」



赤葦くん…近いです。めちゃくちゃいい匂いする…。



「ん?これはこうかな?」なんて囁きながら赤葦くんは絡まった髪の毛を解いていく。



息がこそばゆいっっ!
ちょっと待って…私耳弱いんだよぉぉおー!



「―っ!あ、あか、あしくん…」



「…ちょっと我慢してね」



ぬぁぁああー!耐えろ!耐えろ!!私!!



耐えること数分。



「…お、とれた」



「ありがとう…!」



なんかドキドキしすぎて勉強どころじゃないんですけど。



「大丈夫?痛くなかった?」



「う、うん!ほんとにごめんね」



「いいよいいよ」と微笑む赤葦くん。…うん、もう、なんか…好きです。この一言に限る。

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作者名:ノピカ | 作成日時:2020年9月5日 19時

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