第18話 初任務〜二〜 ページ18
｢やっぱ俺か天草だけでも行きますよ。｣
｢いいよ。恵は病み上がりだし、それこそAが行ったら試験にならないからね。｣
｢でも虎杖は要監視でしょ。｣
｢まぁね。まぁもし宿儺が暴走しても今日は僕とAがいるし被害は出ないと思う。あと、今回試されているのは野薔薇の方だよ。｣
試されているの…野薔薇の方…？
｢悠仁はさイカれてんだよね。｣
そう言うと五条先生は頭をコンコンと叩く。
｢異形とはいえ生き物の形をした呪いを、自分を殺そうとしてくる呪いを、一切の躊躇なく殺りに行く。
君達みたいに昔から呪いに触れてきたわけじゃない普通の高校生活を送っていた男の子がだ。
才能があってもこの嫌悪と恐怖に打ち勝てず、挫折した呪術師を恵もAも見たことあるでしょ。
今日は彼女のイカレっぷりを確かめたいのさ。｣
確かに…そう考えると悠仁はある意味�爛ぅ�れ�瓩討い襪里�もな。
ただ…その点で考えると野薔薇は経験者だし、今更のような気もするが…
｢でも、釘崎は経験者ですよね？今更なんじゃないですか？｣
恵も同じ事を考えていたらしい。
まぁ誰もがそう思うよな。
｢呪いは人の心から生まれる。人口に比例して呪いも多く強くなるでしょ。地方と東京じゃ呪いのレベルが違う。｣
『確かに…野薔薇が住んでいた所って結構な田舎ですよね？俺は東京とか海外とかの人口が多い所しか経験してないから分からないですけど…そんなにも違うものなんですか？』
｢レベルと言っても、単純な呪力の総量の話だけじゃない。『狡猾さ』知恵をつけた獣は時に残酷な天秤を突きつけてくる。命の重さをかけた天秤をね。｣
その話を聞いた瞬間にあの子供達の顔が浮かんできた。
俺が殺したあの子供達の顔だ。
俺がもっと早く、あの場所に赴き、呪霊が子供達を乗っ取る前に来ていればあの子達は今も幸せに生きれてるんじゃないか…そんな事を最近ふと思ってしまう。
｢天草…？どうした？｣
恵が俺のちょっとした異変に気づいたのか声をかけてきた。
『…いや、なんでもない。大丈夫。』
｢……そうか。｣
その瞬間、廃ビルから呪霊が壁をぬけて出てきた。
｢おっ。｣
｢祓います。｣
｢待って。｣
五条先生が恵に静止を促すといきなり、呪霊は叫び声を上げ、体からは棘が全身から飛び出した後、塵となって消えていった。
｢いいね。ちゃんとイカれていた。｣
その後、悠仁と野薔薇は一人の子供を連れて廃ビルから出てきた。
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ノア - とても面白かったです。更新楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月13日 21時) (
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作者名：ハクスイ | 作成日時：2020年11月1日 8時
