第17話 初任務 ページ17
来たのは東京都内にあった霊園近くにある廃ビルだった。
ちなみに六本木ではない。
｢いますね。呪い｣
悠仁と野薔薇は嘘つきと五条先生を避難しているが、悠仁はもう切り替えたようだ。
｢やっぱ墓とかって出やすいの？｣
｢でかい霊園があってさ、廃ビルとのダブルパンチで呪いが発生したってわけ。｣
｢墓地そのものじゃなくて、墓地＝怖いって思う人間の心の問題なんだよ。｣
｢あー、学校とかも似たような理由だったな。｣
｢ちょっと待って。こいつそんな事も知らないの？｣
野薔薇は悠仁を指差し、恵に問う。
そうか、野薔薇は悠仁が最近まで普通の高校生って言うのを知らなかったんだった。
｢実は…｣
恵は悠仁がなぜこの高専に来て呪術師を始めた理由を話し始め、なぜ今回廃ビルに呪いが発生した理由を知らなかったのかを説明した。
｢飲み込んだぁ！？特級呪物をぉ！？
きっしょ！！ありえない！衛生観念キモすぎ！！｣
｢んだと？｣
悠仁は少しムカついた顔をしているがこれに関しては同感だ。
恵もこれは同感と口にしている。
｢君達がどこまでできるか知りたい。ま、実地試験みたいなもんだね。野薔薇、悠仁。二人で建物内の呪いを祓ってきてくれ。｣
野薔薇はそう言われると悠仁の方をみながらバツの悪そうな顔をしている。
｢あれ、でも呪いは呪いでしか祓えないんだろ？俺、呪術なんて使えねぇよ。｣
｢君はもう半分呪いみたいなもんだから体には呪力が流れているよ。でも、ま、呪力の制御は一朝一夕じゃいかないからこれを使いな。｣
そう言うと五条先生は悠仁に小さな短剣のような呪具を渡す。
｢呪具『屠坐魔』呪力の篭もった武器さ。これなら呪いにも効く。｣
｢Aが背負ってるその刀も呪具なの？｣
悠仁はそう言って俺の刀袋を指差す。
『俺の刀は自分の呪力を刀に流してるんだ。だからこの刀に呪力は篭もってないよ。特徴でいったら普通の刀より数倍頑丈な普通の刀だね。』
｢へぇー。そうなんだ。｣
悠仁は渡された呪具を革ケースに直し先に廃ビルへと向かっている野薔薇の後を追う。
｢あー、それから宿儺は出しちゃだめだよ。アレを使えばその辺の呪いなんて瞬殺だけど近くの人間も巻き込まれる。｣
｢…おっす！｣
野薔薇と悠仁は廃ビルへと入っていき、俺達三人は近くの座れそうな所へ座る。
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ノア - とても面白かったです。更新楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月13日 21時) (
レス) id: b55d75de00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハクスイ | 作成日時：2020年11月1日 8時
