第16話 一年集合〜四〜 ページ16
『悠仁…そのダサ…個性のある眼鏡どこで買ってきたの…』
「んー?なんかそこら辺に売ってたから買ってきた!Aも欲しいのか?買ってくる?」
『いや…結構です。』
原宿通りを歩いていると高専の制服を着た女の子がスーツを着たモデルを探しているスカウトマンの男の肩を掴み、「私は?」と聞いている場面を目にした。
「俺達、今からアレに話しかけんの?ちょっと恥ずかしいなぁ」
『「おめぇもだよ/悠仁もな。」』
右手にポップコーン、左手にクレープを持ち、トドメに2018の形をしたダサい眼鏡。
一緒に歩いているこっちが恥ずかしい。
「おーい!コッチコッチ。」
五条先生が呼びかけるとこちらに気づいたのかこっちへ向かってきた。
「そんじゃ改めて。」
五条先生がそう言って自己紹介を促すと相手から自己紹介を始めた。
「釘崎野薔薇。喜べ男子、紅一点よ。」
また凄い自信を持ってそうな人が来たなぁと思いながら悠仁から挨拶していく。
『俺、虎杖悠仁!仙台から。』
「伏黒恵。」
『俺は天草A。よろしく野薔薇。』
野薔薇は俺達の顔をじーっと見つめた後、ため息をついた。
人の顔みてため息つきやがったこの子…!?
「私ってつくづく環境に恵まれないのね。」
なんかごめん…ってこれ俺ら悪いのか…?
「これからどっか行くんですか?」
恵はそんなことも気にせず、五条先生にこれからの行き先を問う。
まぁ今日は珍しく特に任務も無いし、予定もない。
「ふっふっふ。せっかく一年が四人揃ったんだ。しかもその内二人はおのぼりさんときてる。行くでしょ!東京観光!」
その瞬間、悠仁と野薔薇の顔は光が差したように明るくなった。
そして五条先生に飛びつき、己の行きたい所を言いたいように言っていく。
「TDL!TDL行きたい!」
「バッカ、TDLは千葉だろ!中華街にしよ先生!」
「中華街だって横浜だろ!!」
「横浜は東京だろ!」
悠仁…横浜は神奈川だ…多分あの人の事だから普通の観光じゃないよなぁ…
どこ行くんだろ。
「それでは行き先を発表します。静まりたまえ。」
そう言うと悠仁と野薔薇は片膝をつき、王に従える兵士のような体制をつくる。
「六本木。」
そう言うと悠仁と野薔薇の顔にはまた光が差したように顔が明るくなった。
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ノア - とても面白かったです。更新楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月13日 21時) (レス) id: b55d75de00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハクスイ | 作成日時:2020年11月1日 8時