# 不糠 ページ7
もうなにもかもどうでも良くなって、まる2日がたった
部屋の床には嫉妬が
カーテンの裏には憧れが
ラグの下では薄情が
ベッドの上では壮馬が
上下関係を知らしめられるように、俺は床に寝ていた
嫉妬にまみれた床は、どこか温かかった
斉「あっち〜」
『…仕事は?壮馬』
斉「午後から」
『俺も』
着信音
江口拓也
斉「でた方がいいんじゃない?」
『ここ数日…誰にも返信してないから』
斉「じゃあ俺は特別ってこと?」
『…………わかんない』
斉「なーんだ」
拓也さん大丈夫?
最近外出てないよね、風邪?なんかできることない?
心配なんだけど
『はぁ………』
斉「…もう準備しなきゃ」
『ねぇ』
斉「ん?」
『今日の仕事って、江口さんも一緒?』
斉「んー、そうだけど」
『…よろしく言っといて』
斉「りょーかーい」
ぺたぺたと足を運び、お風呂場へと消えていった
1人、見逃していた
天井には憂鬱が
・
江「疲れた…」
斉「お疲れ様です!Aがよろしくって言ってましたよ」
江「え?会ったの?どこで」
斉「僕とA、一緒に住んでるんですよ」
江「そうなんだ。元気そうにしてる?」
斉「まぁ…ぼちぼちって感じですかね」
江「ならよかった」
外に出て
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画面上部に出てきた通知
__人気絶頂中の声優、__役や___役で一躍有名に、橡A、活動休止のお知らせ______
斉「………は」
江「………は」
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作者名:幻路 | 作成日時:2020年7月19日 11時