俺のこと、好きになって。【吉野北人】 (ページ21)

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それから色んな話をしながらしばらく吉野くんと歩いていると、うちの前に着いた。

『私の家、ここなんだ。今日はありがとう！楽しかった！』

北「俺もAちゃんとデートできて嬉しかったよ」

さらっとそんなことを言っちゃう吉野くんだけど、私はいちいちドキドキしてしょうがない.....！

『.....ねぇ、吉野くん？』

俯きがちに視線だけを上げ、吉野くんを見つめる。
恥ずかしいけど.....今だからこそ、伝えたいことがあるんだ。私の正直な気持ち。

北「ん？」

『お友達になってくれてありがとう！吉野くんと、もっと仲良くなりたい、です.....。じゃ、じゃあね！』

面と向かって言うのはやっぱり恥ずかしくて、火照る頬を隠すように吉野くんに背を向け、家に入ろうとした時

ぐいっと手を引かれて、私の体は家の近くの塀に押し付けられていた。

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『.....っ！？』

状況が理解できない、、これって、壁ドンってやつですか、？ち、近い...っ！

あたふたする私の目に飛び込んできたのは、吉野くんの色っぽい瞳。

北「あのさ、、Aちゃん、可愛すぎ......」

『え...？』

ドキンッと鼓動が高鳴る。

北「反則だよ。我慢してるんだから、それ以上煽ったら、襲うよ？」

『.......っ』

吉野くんは意地悪な笑みを浮かべ、私の顔を覗き込む。

今、絶対顔真っ赤なのに、そんなに見つめるなんて吉野くんって意地悪だ。

吉野くんのかっこよさと見つめられた恥ずかしさで、我慢ができなくなって目を逸らすと

北「そういうことだから。じゃあ、また明日ね」

不意に私の顔の横にあった手が離れて、吉野くんが歩いてく。

な、な、なんだったの？今の......。

ヒラヒラと手を振るその後ろ姿が見えなくなるまで、私はぼーっと立ち尽くしたまま見つめていた。

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なんで.....こんなどきどきしてるの？
なんで.....こんなにも胸がいっぱいなの？

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心臓はバクバクと音を立てて、しばらく静まらなかった。

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