6話 ページ7
源くんは自分が盾にされると思ってなかったのか、戸惑っていて、少し顔を赤らめていた。
「 ああ、この子はもっけって言うのよ！
" ようせいさん " って噂が一時期流行ってたでしょ？
この子がその " ようせいさん " なの！」
と寧々ちゃんが分かりやすく説明してくれた。
特に害を与えてくるわけでもないらしいので、源くんを解放し、たくさんある本を見ていく。
結局寧々ちゃんたちが誰の本を探しているのかは分からなかったため、私は自分の本を探すことにした。
こんなにたくさんある本のうちから自分の分を探すとなるとだいぶ時間がかかるが、ゆっくり見て回ればいいだろうと思い、白黒ある本の題名をふらふらと眺めて行った。
すると、またどこからともなく来た蝶が白い一冊の本に止まったので、その本の題名を見てみると『 安見 A 』と書かれていた。
アオちゃんから聞いた話だと、白と黒の本は読んでもいいけど、赤い本はダメだったはず…。
私は生きてるから白いはずだし、少しだけなら読んでもいっか、と思い、パラパラとページを捲った。
○月△日
・八尋寧々と出会い友だちになる。
その際、赤根葵とも仲良くなる。
○月✕日
・八尋寧々の寿命について悩み始める。
□月○日
・七不思議が7番目、トイレの花子さんを呼び出す。
未契約。
こんなに細かく私が学園で過ごしてきた日々が記載されている。
最近のもちゃんとあるんだ…。
一体これはいつどこで誰が私たちの行動を記載しているのだろうか？などと色々考えながらページを捲ると、未来と記載された赤いページがあった。
赤い本はダメと言われていたけど、赤いページがダメとは言われてないよね…？
自分の未来…気になるし、もしかしたら寧々ちゃんが助かるかもしれないし？と思いながらページを捲ろうとした時、2人がいる方からけたたましい叫び声が聞こえた。
自分の本を脇に挟み、2人の方へ駆け寄ると、そこには血のようなものが滴り落ちている赤い本を持った寧々ちゃんと彼女に襲いかかろうとするナニカ。
「 危ないっ…！！」
脚立に座っている彼女の腕を引き、自分をクッション代わりに、化け物から避けた。
「 先輩、大丈夫っすか！！？」
「 私の事より寧々ちゃん守って！！」
「 何あれ…私…？」
顔を真っ青にしながら見上げた化け物は確かに、彼女の姿をしていた。
とりあえず出口に行こうと提案し、ドアノブをガチャガチャと音を立てて捻ったが、開く様子は一切なかった。
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人参ぱんつ(プロフ) - yamiさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません、とても嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張らせていただきます！ (2020年8月21日 18時) (
レス) id: a7aebfbb6e (このIDを非表示/違反報告)
yami - 凄く面白いです！更新頑張って下さい。 (2020年7月28日 12時) (レス) id: 0abcc7321c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人参ぱんつ | 作成日時：2020年4月22日 1時
