46話 ページ48
何事だと思いながら大人しくついて行くと、そこでお題を読まれる。
「 えー、青団のお題は… " 可愛い先輩 " でした！
合格です、ゴールテープを切ってください！」
は？？？？？？と状況が理解できない私を他所に当の本人は呑気にテープを切ったと思えば、また私の手を引いて1と書いてある旗の列に座った。
観客や生徒からは冷やかしのような声や、少女漫画のようだだのと黄色い声が聞こえている。
「 ちょ、光くん、なんで私なの？
寧々ちゃんでもよかったんじゃ… 」
私がそこまで言うと、彼は悲しげに眉を下げながら
「 八尋先輩は俺の事忘れてるじゃないですか…
それに、A先輩も充分可愛いっすよ 」
随分と達者なお口になったのねと心のなかで呆れながらも、先程言われた言葉に頬を赤く染める他なかった。
後輩から、それも無意識で放った言葉だが、他の人から可愛いと言われるのは女の子である以上やはり嬉ければ、それだけで元気になってしまう。
それが例え、想い人からの言葉じゃなくても___
体育祭全てプログラムが終了し、最終結果発表の時が来た。
各色の団長、副団長のみならず、生徒たちみながソワソワし始める。
大きなBGMと共に発表されたのは3位の得点と色だ。
今年の3位は青団、2位黄団、1位が赤団だった。
私たち黄団は応援部門においてはやはり優勝ではあったが、生徒たちの態度と、各種目でそこまでいい成績を残せなかったのが主な原因だろう。
赤団の人たちは順位が発表された途端湧き上がってみんなでハグしてたり、泣いている先輩もいたりした。
今年最後の体育祭だった3年生はやはり、勝っても負けても泣いていた。
「 あーあ、負けちゃったね…、仕方ないか 」
「 練習がんばったけど、待機時間の態度が悪かったらたしかに優勝は出来ないわ 」
悔しそうにそうつぶやく先輩方の声が聞こえたが、終わってしまったものは仕方ないと私は聞こえなかったフリをした。
成績発表も終わり、各団の団長、副団長、応援団長、応援副団長からのお話を聞いてから、各自体育祭の片付けを行う。
暑くて、長いようで短かった体育祭も幕を閉じた。
クラスで打ち上げの話があったが、私はなんだか行く気にはなれず、お誘いを片っ端から断った。
すると光くんからメッセージが来ており、確認するとこれまた打ち上げのお誘いだった。
あまり乗り気ではなかったが、光くんならと思い、彼からのお誘いは受けることにした。
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人参ぱんつ(プロフ) - yamiさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません、とても嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張らせていただきます！ (2020年8月21日 18時) (
レス) id: a7aebfbb6e (このIDを非表示/違反報告)
yami - 凄く面白いです！更新頑張って下さい。 (2020年7月28日 12時) (レス) id: 0abcc7321c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人参ぱんつ | 作成日時：2020年4月22日 1時
