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「ネテロ会長が密航の事は特には罪に問わないでおくって。あなたのおかげよ。」
「いやぁ…」
日は登り飛行船は三次試験会場へとたどり着いた。アニタはゴンの気持ちを素直に受け入れ、しっかりとお礼を言う。
「…ほらよ」
「これ…!!」
キルアがアニタに差し出したのはアニタが身につけていたピアスだった。
「それ、スパイス鉱石の結晶だな」
「スパイス鉱石?」
「生成されたスパイス鉱石には習慣性がある」
「言ってしまうとわるーいクスリだね。」
「…!」
アニタは受け取ったピアスをギュッと握りしめる。
「…そんな、そんなの嘘よ!」
「信じるも信じないもあんた次第だけどさ、あんたが親父死ぬまで幸せに生きてこられたのはそのスパイス鉱石に嵌っちまった不幸な奴らが居たからこそだ、ってこと知っておいた方がいいよ。」
「……そんな顔するぐらいなら、知らないフリするなよ。」
少女が声を掛けた時、アニタの顔は涙で濡れていた。アニタは知っていた。父が褒められた商売をしていない事を。しかし彼女は自身の幸福を選んでしまった。この家を壊したくない、大好きな家族だったから。
「そんな人でも……私には大切なお父さんだった……!!」
「じゃあさ、また来年挑戦すれば?ハンター試験。」
「来年こそ本物の
アニタは泣きながら頷いてみせた。
「ったくよー、ゴンのせいで来年あいつがハンターになっちゃったら俺狙われるじゃん。」
「殺し屋はいつだって人の恨みを買ってるんじゃ無かったの?」
「そーだけどさァ」
キルアは口を尖らせてゴンから目をそらす。キルアはなんだか自分よりアニタが優先されたみたいで少し面白くなかった。
「でも、キルアなら負けないでしょ?」
「っはは わかってんじゃん!」
ゴンがあっけらかんとして言い切る。キルアはおもわず笑ってしまった。
「これより、三次試験を行います! 試験の内容は、生きてここから降りること!」
試験官の声が響く。キルアとゴンは足を負傷していた為、塔の端に腰掛けていた少女に声を掛けようと駆け寄る。
「Aー!」
「試験始まるぞ!立てるかー?」
「わかった!今そっちに」
「それでは試験、開始!!!」
試験官が試験開始の合図を出した途端、キルアとゴンの視界から少女が消える。
「え、」
「は」
「えぇぇぇ〜!!?」
少女は暗闇の中へ真っ逆さまに落ちていった
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かぴばら2(プロフ) - クロムさん» 遂にバレた!!!そうです!DINARです!!初めて見た時にすげぇー!!やらせてぇ!!と思って衝動的に書いてしまいました…。今見るとすごく拙くてツッコミどころが満載なのでいつか書き直したいと思ってます…。コメントありがとうございます! (2021年4月29日 20時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
クロム(プロフ) - スカルジャック? (2021年4月29日 9時) (レス) id: 11c6fe3903 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - ピポ助さん» ひぃ…コメント今気づきました遅くなって申し訳ないです! やっぱりイルミは病んでないと始まりませんね!これからも頑張ります! (2019年9月11日 21時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
ピポ助(プロフ) - コメント失礼します!イルミのヤンデレ具合が最高に好きです…!これからも頑張ってください!! (2019年9月3日 1時) (レス) id: 4111e46406 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - 名無しさん» 大変永らくお待たせしました!またふらっとふわっと消えてしまうかも知れませんが、どうか御容赦願います。暫くは更新し続けたいと思っています! (2019年7月5日 1時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぴばら x他1人 | 作成日時:2018年6月6日 23時