後先考えぬ馬鹿ばかり ページ3
運命とはとても奇妙なものだ。そして残酷だ、と少女は考える
(なんであの2人が此処にいるんだよ…！！)
嵐に揺られる船。吐瀉物の臭いが充満する一室。沈没した経験のある少女は若干のトラウマが蘇りつつあったが、それすら霞んでしまう、いやに見覚えのある顔が二つ。
金色の髪をした青年と、チンピラのような風貌をした長身の男。
「どうしたの？気分悪い？」
「い、いや、そういうのじゃないんだけど…」
少女は印象に残らない者をとことん記憶に残さない人間である。しかし、良くも悪くも深く印象に残ってしまえば忘れることの出来ないタチだ。
(金髪にはバレても構わないんだけど…厄介なのはお節介の方だよなぁ)
1000万という大金をくれてやり、直接的にお節介男を借金から救った少女。悪い事は何もしていないが、「お前の元へ戻る」という口約束を思いっきり破ってしまった。
仕方のない事だった。爆発音は辺りに響いていていつ人が寄ってくるかわからなかったし、自身のものを含めた血痕も大量に残っていた。変な疑惑を掛けられたくは無かったのだ。
…いや、まあ、ちょっとだけ、「説明するのがめんどくさい」という気持ちもあったけど。
何よりこういった出来事を根に持つようなタイプであると、1日一緒に過ごして痛い程わかった。
(でも、名前教えて無いし…１回見たきりだし…髪型変わってるし…バレないよな？)
「ホントに大丈夫？」
「…うーん、怪しいかな…」
「え？」
「いや、なんでもない！！」
少女にとって弟のような存在であるゴン(実際にはゴンの方が年上である)に心配はかけまいとする少女
船の揺れは収まったが、少女の心の波は未だに揺られている。
「A！嵐を抜けたみたいだよ！甲板に出よう」
「う、うん！」
二人と同じ空間から逃げられるなら甲板にでも帆先にでも何処へでも出てやる。少女は顔を見られぬよう、コソコソとゴンの後を着いて行った。
子供二人が駆け出ていった部屋に残されたグロッキー状態の十数名と、その他の正常な二名。
その二人のうちの一名が、本から顔をあげてちらりと扉に目を向けた。
「…A。」
つんつん頭の少年は確かにそう言った。そうか、彼女もこの試験を。
彼女からその名を告げられた訳では無い。しかし青年は知っていた。過去訪れた有名な闘技場がある街で、大々的にその名が取り上げられていたからだ。
「…フ、そうか…」
(…強力なライバルになりそうだ。)
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かぴばら2(プロフ) - クロムさん» 遂にバレた！！！そうです！DINARです！！初めて見た時にすげぇー！！やらせてぇ！！と思って衝動的に書いてしまいました…。今見るとすごく拙くてツッコミどころが満載なのでいつか書き直したいと思ってます…。コメントありがとうございます！ (2021年4月29日 20時) (
レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
クロム(プロフ) - スカルジャック？ (2021年4月29日 9時) (レス) id: 11c6fe3903 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - ピポ助さん» ひぃ…コメント今気づきました遅くなって申し訳ないです！ やっぱりイルミは病んでないと始まりませんね！これからも頑張ります！ (2019年9月11日 21時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
ピポ助(プロフ) - コメント失礼します！イルミのヤンデレ具合が最高に好きです…！これからも頑張ってください！！ (2019年9月3日 1時) (レス) id: 4111e46406 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - 名無しさん» 大変永らくお待たせしました！またふらっとふわっと消えてしまうかも知れませんが、どうか御容赦願います。暫くは更新し続けたいと思っています！ (2019年7月5日 1時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴばら x他1人 | 作成日時：2018年6月6日 23時
