俺の1番は、 ページ2
side 二宮和也
和「A、ちょっと飲みすぎ」
明日はお互いオフだからと、恋人である(名前)と俺の家で宅飲みをしていた。
俺もAもお酒に弱いわけじゃないからそんなに心配してないんだけど、今日のAはめちゃくちゃ飲んでる。
明日オフだからって飲みすぎじゃない？？
『んん･･･まだまだいけますよぉ』
和「いや顔真っ赤じゃん。ほら、明日しんどくなるから」
手に持っていたお酒を取り上げ、赤い顔でゆらゆら揺れているAに水を渡す。
素直に両手で受け取り、ちょびちょび飲み始めた。
こういう無自覚にあざとい所があるから心配なのよ。
俺みたいに計算してないから、余計ね。
和「こんな飲むの珍しいじゃん。何かあったの？」
『･･･なんもないです』
和「俺に嘘が通じると思ってる？」
『嘘ついてないですぅ』
口をとがらせてそっぽ向くA。
ひとつため息ついて、Aの名前を呼ぶ。素直にこっちを向くAを抱きしめた。
和「彼氏に言えないこと？」
『･･････』
和「なによ、まさか浮気でもした？」
『なっ･･･？！浮気なんかしてないです！』
和「んふふ、じゃあどーしたの？」
心外だとでも言わんばかりに顔を顰めて否定する姿が愛らしくて、赤い頬にキスをする。
特に嫌がる素振りもなくキスを受け入れながら唸るA。
『･･･二宮さん、週刊誌に載ってましたよね』
和「ん？･･･あぁ、あの女優とのやつね」
よくある捏造記事だ。
映画で共演したメンバーで飲みに行ったのを上手く編集して、まるで俺と女優の2人きりのように見せかけていた。
俺自身、その女優さんには興味無いから何も気にしていなかった。
和「もしかして不安にさせちゃった？」
『あっ、えっと、疑ったりなんかしてないですよ？ただ･･･コメントで、お似合いだって書いてあって･･･』
少し気まずそうに話すA。
男同士、考えないようにしていても色々と思うことがあったんだろう。
まぁ、たしかに。世間が求めるものとはかけ離れているかもしれないけど。
和「生憎俺はAしか興味無いからねぇ」
頭を撫でながらそう言うと、Aは更に顔を赤くして俯いた。
ちょっと。それじゃ可愛い顔が見れないでしょ。
和「キスしたいのも抱きたいのも、Aじゃないと思わないのよ」
『･･･一言余計です』
和「嬉しいくせに」
『別に嬉しくないですっ』
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作者名：(名前) | 作成日時：2023年10月13日 4時
