・ ページ13
.
万次郎と話してるうちに時間は経つし、たい焼き食べ終わったあとは寝るし、起きたら腹減ったとか言うしで、かなり疲れた。
コイツ友達いるのか？と思うレベルで自由過ぎる。
腹減った、と言うのでわたしがよく行くお店に行く。
場所だけ伝えて、バイクで連れてきてもらった。
わたしのよく行くお店は、決して綺麗(新しく)ではないが、ボリュームもあり値段もそこそこ安い昔ながらの店だ。
「へぇ〜、こんな店よく知ってんね」
『小さい頃連れてきてもらってからよく来てる。』
いらっしゃい！お！Aちゃんじゃねぇか！ほらここ座りな！と店長に言われた席に座る。
『何にする？わたしはいつも頼んでるの頼むけど。』
「お子様セット。旗付きの。」
店長を呼び、注文をする。
わたしは、いつものハンバーグセットを頼んだ。
このお店はお子様ランチは大人でも頼める。
小学生くらいの子が頼むとおもちゃがついてくるが、大人が頼んでもついてこない。
旗なしのお子様セットなので、店長にペンと爪楊枝と紙を貰った。
テキトーに国旗を書き、店長にお子様セットにこれを刺すように伝える。
万次郎曰く、旗なしのお子様セットはお子様セットじゃないらしい。
頼んだメニューが届くと、お子様セットに目を輝かせた。
子供だな、と思いながら、目を輝かせる万次郎を横目にハンバーグセットを食べる。
万次郎は、うまい〜！と言いながら、あっという間に平らげた。
バイク乗せてもらったし、この前のこともあるしわたしが食事代を出した。
別に出させるつもりはなかったし、どちらかの奢りか割勘になるというのはわかってたし。
会計を終わらすと万次郎はバイクに乗ろうとしていた。
『ちょ！アンタ腹いっぱいになると寝るだろ！そんな奴の後ろ乗りたくないんだけど。わたしまだ死にたくないし、乗るんだったら1人で乗りな。』
「大丈夫だって〜」
と笑いながら、床に倒れ込むように寝た。
コイツ大丈夫か？
というか、真冬に地面で寝れるのすげーな。尊敬するわ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もあ | 作成日時：2021年6月9日 12時
