メリーさん5 ページ15
A
《え?!》
エマだけでなく武道やヒナ、マイキーまでも驚いていた。
「お茶とお菓子です」
『ん』
「あ、この間の... えっとー」
「...ウロです。A、僕は奥で調べ物でもしてるので用があれば来てください」
『うん、分かった』
ウロが自分の作業室に入っていくのを見届けて、話を戻した。
『先程も言った通り、エマには明日の朝までこの事務所にいてもらう。仮眠室もあるから、そこで寝てもらって構わないから』
「Aさん...ウチはなんで外出たら行けないの?」
『...私が調べたメリーさんの噂はどれも、アナタの後ろにいるのって後に扉を開けたりして外を確認してる。
となると、扉さえ開けなければ大丈夫って事だよ』
『もし、相手が駆け抜けを出来るなら最初から現れれば済む話なのにそれをしない....なぜか?
それは、“しない”じゃなくて“出来ない”から。
ならば幽霊が弱る時間帯の朝まで外に出ない事...
ね?簡単な話でしょう』
ヒナは少し考えて質問してきた。
「あのー...もし、朝になってもメリーさんから電話がきたらどうするんですか?」
『ヒナは鋭いね。でも、その辺は大丈夫だと思うよ。
相手は腐っても都市伝説としては有名で、一度逃げられた相手を追うなんてしないだろうし... それに』
《それに?》
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作者名:雛乃 | 作成日時:2021年10月28日 17時