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6話…首輪。 ページ6

その動き、魔法は何とも鮮やかで
あっという間にグリムを追い詰めた。


それでもグリムは諦めようとせず、駄々をこねるが……


リドル「オフ・ウィズ・ユアヘッド!!」


グリム「ふぎゃっ!?なんじゃこりゃ!?」


「すごい…」


リドルが呪文を叫ぶと、グリムの首に赤と黒の首輪が付けられた。


リドル「ハートの女王の法律・第23条
『祭典の場に猫を連れ込んではならない』
猫であるキミの乱入は重大な法律違反だ。
即刻退場してもらおうか。」


グリム「オレ様は猫でもねぇ〜っ!!
こんな首輪すぐに燃やして……
あ、あれ?炎が出ねぇんだゾ!」


リドル「ふん!ボクがその首輪を外すまでキミは魔法を使えない。ただの猫同然さ。」


グリム「に、にゃにー!?
オレ様はペットじゃねーんだゾ!」


リドル「心配しなくてもキミみたいなペット、こっちから願い下げだ。
ま、学園からつまみ出される頃には外れてるよ。」


「どんな原理なのかしら…
って、魔法に原理なんてないか。」


アズール「いや〜、相変わらず素晴らしいですね。どんな魔法でも封じてしまう、リドルさんのユニーク魔法。
絶対に欲しい……じゃなくて。
僕なら絶対にかけられたくありません。」


「ユニーク魔法?魔法にも種類があるのね。」


クロウリー「魔法には様々な種類がありますが、その前にどうにかしてください!
貴女の使い魔でしょう!?」


「だから!私のじゃないって何度言わせればわかるのよあなたは!!
この猫は、私が着ているこの服を欲しがり、この学校に入りたいって駄々こねてる見ず知らずの猫なの!」


クロウリー「え?貴女のじゃない?
そ、そうでしたっけ?
ごほん!
では、学園外に放り出しておきましょう。
鍋にしたりはしません。私、優しいので。」


「優しくても普通猫を鍋にはしないわよ…」


クロウリー「誰かお願いします。」


グリム「ぎにゃー!離すんだゾ!
オレ様は……絶対、絶対!
大魔法士になってやるんだゾー……!」


《バタンっ》


「……なんで、あんなに必死なのかしら…」


私には、わからない。

私には、溢れるほどの才能があったばっかりに、何かに必死になることがなかった。

その必死さが、どこか羨ましい気もしたが…
私は、すぐさまその思考をシャットダウンさせた。

7話…故郷へ。→←5話…オレ様に譲れ。



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作者名:雪月 葵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/  
作成日時:2022年3月29日 22時

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