1042話…空手。 ページ40
玲緒「…こんな感じ、だよ。」
「こうだね！よーし……はっ！」
玲緒は瓦割りのお手本を見せてくれた。
それに見習い、私も瓦を10枚程、簡単に割って見せた。
勿論、私の手にかかれば玲緒と同じ枚数を割ることは可能だっただろう。
だが、それはそれで衝撃を与えすぎると思い、控えめに10枚にした。
玲緒「す、すごいよ…A、ちゃん…。
…普通の、子なら……こんなの、割れない…」
「えー、でも、玲緒兄ぃの方が凄いじゃん！
中学生なのに、瓦20枚以上割れてるんだもん！」
玲緒「あ…えっと…」
「ねぇねぇ、あと空手にも、組手みたいなのあるんでしょ？
それ教えて！」
玲緒「で、でも…その、Aちゃんと俺…体格差、凄いあるから…」
「大丈夫大丈夫！
玲緒兄ぃなら大丈夫だよ！
だって…玲緒兄ぃは、優しいから。」
玲緒「…！」
「さ、やろ！」
玲緒「……うん…(微笑」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ふわぁ…！」
玲緒「だ、大丈夫…？」
「ん、大丈夫！
サッカー以外でこんなに身体と頭使うの、久しぶりでさ！
ほら、勉強は頭だけしか使わないでしょ？
でも、サッカーは頭も体も動かす。
それが楽しくて…
だから、空手も凄く楽しいよ！」
玲緒「…なら、良かった…」
私としても意外で、空手は案外楽しいものだった。
一応私の中の才能としてはあったのだろうが、使い方がわからなければ意味が無い。
そういう意味では、玲緒から習えてよかったのかもしれない。
「…確信しちゃった。」
玲緒「え…」
「やっぱ君…【才能】持ってるじゃん。」
玲緒「…！！」
そう、私の真の目的は、玲緒から空手を習うことではなかった。
私の真の目的は、玲緒の才能を確かめることだった。
「なんで隠してたか…。その才能で、何かやばいことしちゃったからかな？
そして、い じめられてたのも、それが原因かな？
だから隠してたんだね。」
彼は見事、私の目にかなった。
彼は正真正銘、将来超高校級と呼ばれるだろう程の才能を、持ち合わせている。
こうなったら、誘わずには居られないだろう。
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雪月 葵(プロフ) - にゃふさん» コメントありがとうございます！最近更新できてないですが、なんとか更新していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2021年1月13日 20時) (
レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃふ(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張ってください! (2021年1月9日 23時) (レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2020年10月23日 23時
