982話…素顔。 ページ29
それから放課後。
約束通りAと一之瀬は、人気のないとこへ行った。
一之瀬「(どんな顔なんだろ…すっごい美人とか？
いや、もしかしたらすっごいブサイクとかもありえるけど…でも、どっちにしても俺らは親友だもんな！)」
「じゃあ、取るね…」
一之瀬「ああ！」
Aは仮面を取る。
仮面を取った際、目はつむっておいた。
一之瀬「…？いや、普通に可愛いじゃん。」
「…目を開けるね。」
一之瀬「…？」
ゆっくりと目を開ける。
そして曝される。その、他人とは違う瞳が。
一之瀬「…！！」
右目は紫。それが揃っていれば、一之瀬の言う通り『普通に可愛い』で済まされただろう。
だが、左目の色。その色が合わない。
左目は、綺麗な黄金の色をしていた。
一之瀬「……」
その衝撃に、一之瀬は無言となる。
「(…急すぎたかしら。無言ってことは…昼の約束は、なかったことになりそうね…)」
一之瀬「…れい…」
「え？なんて？」
一之瀬「…綺麗だ…」
「…！」
一之瀬「すごい！今まで見た事ない色だ！どうなってんの？カラーコンタクト？」
「残念ながら、カラーコンタクトでじゃないよ。
元からこうなの。生まれつき、左右で目の色が違うの。」
一之瀬「だったら、余計凄いじゃないか！
こんな綺麗な目を隠してるなんて、勿体ないよ！」
「…皆が皆、一之瀬くんみたいに思ってくれるわけじゃないの。」
一之瀬「A…？」
「…私ね、日本の1つ目の学校で、この目の色のせいでいじめに遭ってたの。
その時の『父さん』が、それを心配して、この仮面をくれたの。」
一之瀬「1つ目の学校…？その時の父さん…？
どういうことだ？」
「…私ね、はじめから神崎家の人間じゃないの。
元々は孤児で、孤児院で暮らしてた。」
一之瀬「孤児院…」
「そこの園長。園長のことを、皆父さんって呼んでた。
その人がくれた物なの。」
一之瀬「……」
「死んではないけれど、形見みたいなもの。
私はこの目が普通になっても、この仮面をずっと大事にしようと思う。」
一之瀬「そうだったのか…」
「…でも、ありがとう。この目を、綺麗と言ってくれて。」
一之瀬「いや…そんな、礼を言われることじゃないよ…」
一之瀬は照れる。
曝された可愛らしい顔でそんなことを言われてしまえば、誰だって照れる。
「あ、でもこのことは皆には秘密ね？」
一之瀬「勿論。俺らだけの秘密だ。」
そう二人は、約束した。
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雪月 葵(プロフ) - 緑川カナエ＠元リーのアニメ部屋さん» そんな衝撃なとこありましたかね？(無自覚)ありがとうございます！これからもよろしくお願いしますね(*^^*) (2020年9月12日 22時) (
レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
緑川カナエ＠元リーのアニメ部屋(プロフ) - ｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱおいおいおいおい←←←すんません衝撃すぎて頭おかしくなりましたwいやもうホント好きだわこの作品 (2020年8月27日 19時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
雪月 葵(プロフ) - 緑川カナエ＠元リーのアニメ部屋さん» 最年長なんでね、特別扱いしなきゃ…()是非常連になってください！！w (2020年8月24日 23時) (レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
緑川カナエ＠元リーのアニメ部屋(プロフ) - おっおっオサーム！流石最年長！あ、すんませんこのコメ欄の常連になるかもです((( (2020年8月24日 22時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
雪月 葵(プロフ) - 緑川カナエ＠元リーのアニメ部屋さん» コメントありがとうございます！のんびりですが更新していきますので、これからもよろしくお願いします(´∀｀*) (2020年8月22日 23時) (レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2020年8月12日 23時
