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「ほう?どう不憫なんだ?」
「んー、先生。理不尽でここに居るやろ?」
「そういう訳ではないが、まぁ」

曖昧な返事に彼は満足したように頷く。

「自分の意志やないのに俺の相手させられて、哀れで可哀想」

楽しげで、特徴的な高い笑い声を彼は漏らす。

「それでも先生は、俺に居ってって言われたら居るんやろ?他人に操られてるだけで、先生自身の思考はそこに無い。全く憐れやなぁ」

嘲笑に近い表情を彼は浮かべる。

「ただの、操り人形やないですか」
「・・・・・そう言われても仕方が無いね」

何故か、舌の根が乾いて仕方が無い。

「ま、ええわ。先生、俺のそばに居って。喋りすぎたわ」

ぽすっとベッドの上に座り込んだ彼の隣に、私は素直に座る。

「・・・・・なんだ。その呆けた顔は」
「いや、いつも適当な理由をつけて避けてるんに今日はちゃうから」

不思議そうな顔をした彼を見た私は、何故か不安を口にしていた。

「私という存在が、消えてしまいそうで怖かったんだ」

彼から人形と言われた時、何故か酷く狼狽えた。自分が他人から操られているだけの人形だなんて、わかりきっているのに。

「あぁ悪い。こんな話、君には関係無いよね」

一刻も早く、その事実から目を逸らしたい。

「先生、そうやって目ぇ逸らすのやめた方がええで」

彼が私の頬を掴む。溶けた蜜柑の瞳が広がる。

「逸らすんなら、俺に言うてや。そしたら、先生も少しは楽になるやろ?」
「・・・・・私の依存先を一つに絞る魂胆だな?」
「ありゃ。先生にはやっぱバレてまうかぁ」

はぁ〜あ、とわざとらしくため息をつく彼。

「先生が俺に依存してくれれば、俺にとっても先生にとっても万々歳やん?」
「残念なことに私は嬉しくない。君だけだ」
「え〜、そんなこと言わんといて〜」

へらへらと笑う顔からは真意が伺えない。私はそっと息をつく。彼の言動は他人を騙すようであるが、それは寂しさ故なのだろうか。彼の心など少しも理解はしたくない。だが、興味は湧いた。好奇心に突き動かされるまま、私は彼と長い間会話をした。

____________________
依存型
自身を委ねるほど依存し、また相手の依存を望む

▶︎黄のポメラニアン→←▶︎橙色の詐欺師



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ばぐのばく(プロフ) - スマホ依存ゴリラさん» ご指摘ありがとうございます・・・・!すっかり忘れてました・・・・ (10月9日 22時) (レス) id: c1506ac0fe (このIDを非表示/違反報告)
スマホ依存ゴリラ(プロフ) - オ.リフラ立ってます....! (10月9日 22時) (レス) @page2 id: 977a8da232 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐのばく | 作成日時:2023年10月9日 14時

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