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巽さんにたいの事を頼んでから数日。

たいの笑顔が少なくなっていく。

役の感情を引き摺って、落ち込んでるからと本人が言うけど…。

俺が、ドラマの内容を把握してないと思ってる?

残念。たいのドラマは巽さんから台本を見せてもらって把握済みだ。

今回は、恋愛の王道の胸キュンだらけの、甘々なドラマじゃねぇか。

どこに落ち込む理由がある?

あれ以来、たいはドラマに集中したいからと、一人でリビングのソファーに籠るようになり、一緒の

ベッドで寝ることがなくなった。

巽さんの近況の報告として、スタジオで撮影してる時は、たくさんのスタッフの人達がいるから手は

出さない。ただ、休憩時間になると、忽然と消えるという。

2人で消えるから、何をしているのか想像できない。

ちゃんと時間通りに2人で現れるから、スタッフ達は誰も気づかないらしい。

堂島プロデューサーの娘・堂島麻衣。

何の為に、たいに近づく?

そんな時、たいに言われた。

「ドラマが終わるまで、ホテルから通うことにした」

した?俺には何の相談もなしで決めたの?

「なんで…?ここから通えばいいだろ」

声が震える。

「たい…俺、邪魔しないから、さ。だから…ここにいろよ。そばに…いてくれよ」

「ごめんね。ひろ…集中したいから」

そう言って、荷物をカバンに詰め始めるたい。

どうして?今までこんな事なかったじゃん。どんなに疲れてても一緒にいたのに…。

行かせたくなくて腕を掴んだ。

「痛…っっ」

たいの声に慌てて手を放す。

「ごめんっ!そんな強く握ったつもりないんだけど……っ」

「…大丈、夫…」

また、荷物を詰め始める。たいの意志は変わらないようだ。

「たい…電話は、してもいい?声だけでも、聴きたい」

「……ん。いいよ」

荷物を持ったたいを玄関まで送る。

「たい…抱きしめてもいいか?」

「………っ、いいよ」

俺は、そっとたいを抱きしめた。

かすかに香る香水。あの…甘い匂い。

「じゃあ、行ってきます」

「ああ…仕事、頑張れ」

「うん」

たいを送り出した。


ここまでは演技。


俺は巽さんに電話をかけた。


「北山です。堂島麻衣の素性は分かりました?」


巽さんからの報告に、俺は携帯を持つ手が震えた。

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kmf2kkrtmm(プロフ) - あーたむさん» あーたむさん、初めまして〜。いつも読んで下さってありがとうございます〜。今、新作を構想中。そちらでもたいぴを守る北山くんがメイン。タイトルは未定ですが、楽しみにしててくださいね♪あ、メッセージ、送りました♪ (2018年2月12日 8時) (レス) id: 0bbb450268 (このIDを非表示/違反報告)
あーたむ(プロフ) - はじめまして。たいぴを守る北山くんがかっこいいし、北山くんを必死に守ろうとするたいぴが可愛いです(//∇//) 次回の作品も楽しみにしてますっ! (2018年2月12日 8時) (レス) id: 24f53efe18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ともみ | 作成日時:2018年2月12日 7時

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