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ゲートを通ると、その先は…ひと…ヒト…人。
その場で一周して回っても、人だらけ。
こりゃ、迷子になるな。
「たい、手出せ」
そう言っても手を握ってこないから隣を見た。
「ひろ…ごめんねぇ」
「は?」
急にどうした?
「こういうとこってカップルとか家族が来るとこだよねぇ。皆、手つないでる。でも俺達は…堂々と
手を握ることもできないっ」
「男女のカップルはよくて、俺達はダメってこと?そんなのおかしいだろ」
「…ひろ。俺と手握るの、恥ずかしくない?」
目を見て、感情を読み取る。
「俺は、たいといて恥ずかしいと思ったことはないよ。別に、男同士で手つないだっていいじゃん。
つなぎたいからつなぐ。言いたい奴には言わせておけばいい。俺はたいに笑ってほしいんだ。楽しん
でほしいんだ。周りはどうでもいい」
「……ん」
たいが、俺の手を握った。
「おし。じゃあ、行くぞ」
たいの手を引っ張って歩く。
はぐれないように目的の乗り物に着いた。
悲鳴が頭上から聞こえる。
ここは比較的空いていて、列もそんなに並んでない。
「ちょっと待ってれば乗れそうだな。これ乗ったらとりあえず、どこで食べるか、また考えようぜ」
「うん」
2人で空中ブランコを見上げる。
「…高いねぇ〜」
姫が呟く。
「ニカ、連れて来たいね」
「あいつ連れてきてもうるさいだけ…まあ、怖がりだからな。想像したら楽しくなってきた(笑)」
ニカの涙目を想像して、頬が緩む。
「いつか、皆で来ようぜ」
「絶対ねっ」
それからしばらく話して待ったら、店員さんに案内された。
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まほまま(プロフ) - 追っ掛けるのに忙しいわwww (2018年2月11日 0時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ともみ | 作成日時:2018年2月10日 20時