ちびと姫 -北藤- (ページ12)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:19,113 hit

＠１２＠ページ12

近くのベンチに座ってパンフを広げてレストランの場所を確認。

「おなかすいた？」

「ん…ちょっとすいたけど…今、お昼だしもう少し時間ズラした方がいいかもよ」

「…この人混みだもんな」

平日なのに、意外とたくさんの人が遊園地を楽しんでいた。

「じゃあ時間ズラすか。次は、何に乗る？」

たいがパンフを覗き込んでくる。

「ひろは？乗りたいのあるの？」

「俺は、これかな」

そう言って、ゴーカートを指さした。

「勝負する？」

「楽しそうだねっ」

「クラクラしたって言ってたけど、もう大丈夫なのか？」

「平気。だいぶ、よくなった」

「これも、カーブとか曲がる時にＧがかかるからクラクラするかもしれないぞ」

「いいの。そういうのも全部、楽しいのっ」

たいが楽しんでくれてるならそれでいい。

たいの気分がそがれる前に移動しよう。

さあ、ゴーカート乗り場に到着。

ここは虹色の世界の遊園地。

小さい車ももちろん７台。

こっちは３０分ほど待った。

俺は赤、たいはピンクを選んで、小さいけど本格的な車に乗り込む。

色は７色だから、いろんな人と一緒に走る。そう、俺達だけじゃない。

メンバー色の車に乗った一般の方と俺達で勝負するみたいだ。

道は直進だったり、カーブばかりで道が迷路みたいになってたり。

全長３００ｍを３周して順位を決める。

「たいっ！２人で勝とうぜ！！」

「うん！！」

最初は俺達だけの勝負だったのに、藤北ｖｓ一般の方との戦いとなった。

結果、順位は１位『黄色』(車の色で発表します)。

２位『オレンジ』、３位『赤』、４位『紫』、５位『ピンク』、６位『青』、７位『緑』。

この順位に特に意味はありません。テキトーです。ゴメンナサイm(__)m

車から降りてきた姫は…拗ねていた。

「なんで、ひろが３位なのっ。しかも、俺も５位っ！いつもキスブ〇の時は１位なのにっ」

「たい」

「………何」

「今はプライベートで、仕事じゃないだろ。それに、１位に拘るな。今のこの時間を楽しめよ」

「……ん。ごめん」

「楽しかったな(笑)」

「うんっ！すごく楽しかったっ」

「気分、悪くなってないか？」

「大丈夫っ」

「そろそろご飯にしよっか。俺もおなかすいてきた」

フードレストランの密集した場所に移動して、少しでも列の少ない和食のお店に並んだ。

たいは、主食とは別に甘～いデザートも頼んでいた。

さぁ、おなかもいっぱいになったし、後半戦、頑張るぞ♪♪