ちびと姫 -北藤- (ページ1)

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～宏光Ｓｉｄｅ～

「いいなぁ…」

姫の声に、洗い物をしてた俺は手を拭いてそばに行った。

「何がいいって？」

姫は遊園地の恋愛成就や恋人と行けば幸せになれるというジンクス、スポット特集の雑誌を見てた。

「遊園地…行きたいなぁ。無理だけど」

そう言って、寂しそうに笑うたい。

女子力高めな姫は、俺がどれだけ好きだ、愛してると言っても、ちゃんと理解してるとは思うけど…

やっぱり、心のどこかで不安だったりするのかもしれない。

俺の心が離れるとは思ってなくても、そういうジンクスにすがりたいのかもしれない…。

「どこの遊園地が行きたいんだ？」

そう聞くと、目を丸くしながらも雑誌のページを指さした。

「この…きらきら愛ランド」

名前も、姫が好きそうなネームだな。(架空です)

綺麗なもの、キラキラしたものが好きな姫の行きたいという願いを…叶えてやりたい。

「乗り物の色が全部、虹色なんだ？」

「そうなのっ」

俺の言葉に姫が食いついた。

「俺達のシンボルカラーでできててっ、ここの観覧車に乗ると、ずっと好きな人と一緒にいられるん

だってっ！」

キラキラした笑顔で話すたい。

「俺とずっと一緒にいたいの？」

いじわるして聞いてみる。

「ずっと…一緒にいるもん」

たいを抱きしめる。

「ひろのいじわる…(._.)」

「ごめんごめん。遊園地、時間作って行くか？」

「えっ！？」

俺の腕から離れて目をキラキラさせる姫。

「いいのっ！？」

「ああ。休み合わせて行こうぜ」

「やったぁっ！ありがと、ひろっ♡」

俺にできることは、何でもしてやりたい。

マネージャーと巽さんに連絡して休みを合わせてもらおう。

後で、雑誌で住所をチェックしなきゃな。