キス限定 -藤北-

＊ ページ33

「痛いな〜。何するの、北山」

「そんなに強く叩いてないもんっ」

「分かってるよｗｗ」

たいが…怖い顔をして竹内さんを見た。

「ずっと…好きだったんだ」

竹内さんは…そう言った。

「番組のゲストで呼ばれて、大物芸能人に引けを取らない存在で仕事をしてる北山くんが…好きだっ

たんだよ」

「だからって、無理やりこういうことされても北山の心はあなたには向きませんよ」

「今日は…特に可愛くて」

はい？

「北山は、いつも可愛い…ポカッ。

また、たいの胸を叩く。

「痛いってば、ひろ」

「だからっ、痛くしてないっ！さっきから何を言おうとしてんだよっ」

「え〜、ひろはとっても可愛いってことを伝えようとしてるのに」

「そんなこと伝えなくていいのっ」

「え〜…だって、また手出すかもしれないでしょ。ひろはこれからも番組のお仕事があるんだから」

そうだけど…(._.)

「我慢できなくて…」

「その気持ちは同感できますけど」

たいが、竹内さんの気持ちに同意し始めた(#^ω^)

「帰るっ、帰りたいっ」

「分かったよ。帰ろっか」

「ごめんね、北山くんっ」

「………」

謝られても…"(-""-)"

っていうか、謝るくらいならしないでほしい。

たいにしがみつきながら、楽屋に戻る。

私服に着替えると、たいが無言で荷物を持ってくれる。

その横顔は…すごく無表情で。

「たい…？」

「…帰るよ」

左手で荷物、右手で俺の手を握って、楽屋を出た。

マネージャーの車に乗り込んでも、たいは無言のまま。

でも、俺の手は握りしめたままで…。

表情が読めない。

何を考えてるんだろう。

帰ったら…口、漱ごう。



気持ち悪い…(＞_＜)

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