キス限定 -藤北-

＊ ページ30

「この後は〜、もちろんあれでしょ」

横尾さんが話を切り出す。

「誓いのキス、してもらいましょ〜」

玉の言葉に俺は姿勢を正した。

「…たい、キスするの？」

「…したいけど、花束が邪魔でできないかな？ｗｗ」

そうだった…花束受け取ったままだ。

だからって。

受け取った花束をまた手放したくない。

でも、置かないと、たいと誓いのキスできない…(´;ω;｀)

「たい…このままして」

「花束に埋もれたままでいいんだ？( *´艸｀)」

「うぅ〜…」

「キスしたらまた持てばいいでしょ」

「やだっ」

「じゃあ、俺が持っててあげる」

わたが席を立って、そばに来た。

「近くで見ると、綺麗だね」

「横尾さん…これ、俺が貰ったんだからね。持って帰らないでよっ」

「持って帰らないからｗｗほら、太輔」

横尾さんに薔薇を渡して、たいと向き合う。

「じゃあ、誓いのキスをお願いしま〜す('◇')ゞ」

ニカの言葉に、たいが動いた。

目を閉じて首をちょっと傾げると、フワッと体が浮いて、たいの腕の中にいた。

唇に感じる柔らかい感触。

皆から拍手とからかいの口笛。

触れるだけのキスだと思ったら舌を入れてきて…。

「ん…っ、ふぁ…んっ」

キス音と声を聴かれて焦る。

胸を押し返して、下ろしてもらうｗｗ

「こ…こんなキスっ、ここですんなっ！それに、皆もいるしっ」

神様も見てるのにっ！

「ほんとはね、９９９本買いたいくらいなんだけど」

このえろケ谷、聞いてないっ！Σ(￣□￣|||)

「そんなにいらないっ！花が可哀想っ」

「だって、９９９本の意味は…何度生まれ変わってもお前を愛する、って花言葉だから」

「…〜〜…っっ」



その花言葉に…胸がキュウッと苦しくなった。

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