優しさに包まれて… -北藤-

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「ダメだよ」

「え？」

「たいぴに関わっちゃダメ」

たいぴ？も気になるけど、それ以上に…。

「なぁ。なんで、関わったらダメなの？」

納得できなくて、講義が終わるたびに、会いに行った。

「っつーか、名前教えろよ」

「…っ、名前教えたらっ、帰ってくれる！？」

「え〜、帰ってほしいの？」

眉間に皺を寄せて考えてる。

「名前は？」

「……藤ヶ谷、太輔」

知ってるよ。

「教えてくれてサンキュ」

「名前聞いたら帰ってくれるんじゃないの？」

「そんなこと言ってない。何、隣にいたらダメか？」

ストレートに聞いた。

藤ヶ谷は周りを気にしてるけど、俺は気にならない。

「ダメ」

拒否された。

だよな…。

「……分かった」

席を立って、講義室を出た。

ドアに寄りかかってしばし、藤ヶ谷を鑑賞。

想像以上に、良い声だったな。

藤ヶ谷を見てると。

「…玉、俺の隣に立つな。俺の身長がバレるだろ」

「え〜、今更？わざわざ自分で自分をディスらなくても皆知ってるから〜(笑)」

くそぉ…。

「予定じゃ、身長は１８０になるはずだったんだ」

玉に愚痴る。

「え〜、そんな高身長のみつやだ〜ぁ。気持ち悪っ」

「おいｗｗ」

まさか１６５で止まるとは…。

「別に、小っちゃくてもいいじゃん」

「え？」

「気持ちはおっきいんだから。両想いになれるといいね」

「玉…」

「ほんと小っちゃくて可愛い〜ぃ」

そう言って俺の頭を撫でる。

良い奴だって思った時間と気持ちを返せ。

俺は可愛いじゃなくてかっこいいって言われたいんだよ＜(｀^´)＞

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