たいぴを守ってくれる、ひろのおっきな愛 -北藤-

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リビングのテーブルで肉野菜炒めを頬張るもぐみつを鑑賞。

「ごちそうさま。美味かったよ」

「よかった」

食器を手に持って、キッチンに行こうとして…。

「痛てっ」

ひろが、角に小指をぶつけた。

「〜〜…っっ」

地味に痛くて…ひろ、悶絶。

ベッドから落ちる。

角に足をぶつける。

…まだ、何か起こるの？

「姫、ミルクティー飲むか？」

「あ…うん」

つい、返事をしてしまった。

スティックのミルクティーをコップに入れて、お湯を注ぐだけ。

なのに…。

「熱…っ」

手にお湯がかかったみたい。

「ひろっ！？」

そばに行くと、ひろが手を押さえてる。

「水で冷やしてっ」

流水で火傷した場所を冷やす。

どうして…？

さっきから、おかしい。

ひろばっかり…痛い目に遭ってる。

…たいぴがアンラッキーだから？

ラッキーな人の運気を落としてる？

マイナスにしてる？

悪い方に引っ張ってる？

「姫？」

たいぴの受ける悪い気が…ひろに流れてるのかな。

「お〜い、姫〜ぇ」

水を止めて、ひろの手を引いてソファーに移動。

「座ってて」

救急箱を持ってきて、隣に座る。

確か、火傷の薬、あったよね。

ひろが、ご飯作るたいぴがケガしてもすぐに手当てできるようにって、買ってくれたの。


でも…たいぴじゃなくて、ひろに使うことになったけど。

赤くなった皮膚を消毒して、薬を塗って、ガーゼを乗せる。

「大袈裟だって」

「いいの。痕が残ったら大変だから」

くっつく包帯で固定した。

占いはその日だけ。

次の日はまた運勢が変わる。

今日だけ、乗り切ればいい。

昼食を食べて、洗濯も掃除もして家でまったり。

「姫」

「ん？」

「天気良いし、公園行くか」

「……たいぴ、子供じゃない＜(｀^´)＞」

「そういう意味じゃなくてｗｗ太陽の日差し浴びようぜ♪」

アイドルスマイルで言われても…。

家の中だけなら視野が狭いから対処できるけど。

外に出てしまったら…？

「…ここにいる。家から出ないもん」

「なんで？」

「……外は危ないから」

「は？」

……ん？



っていうか、ひろだけ外に出ればいいんじゃない？



たいぴがいることで危険な目に遭うなら…。



今日の運勢がラッキーなひろだけ、外に出れば…良い事しか、起きない。



厄介な運勢のたいぴと一緒にいるよりはいいかも。

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