猫被り女の最悪な日常。

十三話 フラグ。 ページ14

この声ってさ、




六年の先輩方では？




いや、気の所為か。





練習…




ﾊﾞﾝｯ




真ん中丁度。





やっぱ小刀よりも





こっちの方が向いてるな。





やりやすい。





命中率が高いな…





自分的には




？「おい、A」




ﾊﾞﾝｯ



なんか名前を呼ばれた気が




したが、無視しといて




ﾊﾞﾝｯ




ﾊﾞﾝｯ




二つ共真ん中や。




命中率高い。




？「おい、A！！！」




『あ、なんすか？』




あ、言葉…





猫被るの忘れてた…




ｺﾞﾎﾝ




『えっと、なんですかね？』




ここは演技も入れるか。




誰が誰なのか分からない演技を。





『えっと…誰ですかね…？』




サラサラの人って




立花仙蔵だっけ、






そうだよな。





というかなんで居んの？





立「お前、ここで何をしている。」




ここで、



「鉄砲の練習してました。」




って言うと




色々なこと聞かれそうだが、




もう正直




見られたんで言います。




『鉄砲の練習してました。』




立「ほう？得意武器は鉄砲なのか？」




ここで「はい」って答えたら



色々言われそうだな…



めんどくさ



『はい、そうですけど。何か？』




立「あれ、お前は小刀だけって言ってなかったか？」




『はい、そうですけど。』




立「じゃあ、なんで鉄砲も得意武器なんだ？」




めんどくさ




何こいつ。




新種のタイプかよ。




『だって誰にも言ってないんですとも。言ったのはあんただけですよ 』



立「ほう？」






正直これは本当。







初めて立花に言ったかもしれん。







初めてっていうか






初めて一番の得意武器を





他の誰かに言ったかも。



というかさ



『なんで立花…先輩はここに居るんですか？』


危ね



先輩付けないで呼ぼうと思ってた。




立「今、先輩を付けないで呼ぼうとしたな？」



…



『な訳ありません。』



立「まぁ、良いだろう。


それより私達は今実習の帰りだ。」




私"達"？




立「ほらそこにいるじゃないか。」




『うわぁぁぁぁ！？！？！？』




めっちゃ後ろに居た。



先輩方が…




『もしかして最初から聞いてました…？』



七「あぁ！！勿論だ！！！」



潮「初耳だったな」




嘘だぁ…





全然気付かなかった…





普通に気付くと思ってたのに…。





これだけは褒める。






流石六年生…。

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