159話。 ページ26
・
「Aくん、Aくん。詩を読んであげよう」
「いえ忙しいので……」
「なんだい、つれないね」
密さんに聞いたのは、忙しいと言えば巻き込まれないで済むとのこと。
まぁ密さんは「寝るので忙しい」だけだと思うが。
「あっ、今からおやつに茶碗蒸し作ろうと思うんですけど要りますか?」
「キミはまったく、卵に執心だね」
「覚えてくれてたんですね良かったです。キッチン禁止令が出てから久しく卵料理作ってなくて、皆さん忘れた頃かと思って作り暴れようと思って」
「ワタシを共犯に仕立てあげようとは、なかなか
のちに、「いただこうかな」という返事がきたので誉さんの分も作ることにする。
まぁ、ひとつ作るくらいなら量産したほうが楽だ。
「他の人には内緒なのでふたつでいいですかね」
「ンー、この言い表し難い感情に詩興が湧きそうだよ」
「詩のリサイタルなら土管の上がいいと思います」
何を言っているんだねキミは、みたいな顔をされたけど、気にしなくて大丈夫ですよ、という顔で返して。
「誉さんの苦手なものは魚卵でしたっけ?」
「それさえ入ってなければなんでも食べるよ。あぁ、ゲテモノはさすがに食べられないが」
「サラッと保険かけないでください」
具材を耐熱の容器に移して、大好きな卵と出汁を合わせた素をいれる。
「でもAくん、蒸し器なんて使ったら臣くん辺りに気付かれるのではないか?」
「蒸し器でもできるのは勿論のことなんですけど、電子レンジでもできるので、今回はそちらで済ませようと思って」
「Aくんの卵料理へのパッションは凄まじいものだね」
「誉さんの詩へのパッションには余裕で負けてしまいますよ」
「あっはっは!それほどでもなのだよ!」
濃……ッッ!
有栖川誉が100%である。
それから誉さんといろんなお話をしながら時間を見て。
「完成しました……!」
「お昼3時の
ンンン!エッグパーリー!!」
「短詩ありがとうございます。
お口に合うかはわからないですが、どうぞ」
この寮には洒落たものが揃いすぎる。
熱くならないように木のスプーンを添えて。
「うむ、では戴こう」
人に自分の料理を食べてもらう場面なんて早々ない。相手が高貴な方だと余計に緊張する。
1332人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はゆー(プロフ) - ゆーなさん» お久しぶりです、、!長らくお待たせ致しまして大変申し訳ございません。3部の尊さとスランプと、両方と戦っておりました...。これからも折々で更新するかと思いますので飽きるところまでお付き合いくださると幸いです(TT)!! (2020年7月27日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - わあああ!!!更新ありがとうございます、、!!!!莇くんもめちゃめちゃよかったです可愛かったですありがとうございました、、、(;;)番外編もとても素敵で面白いお話でした、!!これからも作者様のペースで無理せず頑張ってください!応援してます!! (2020年7月26日 21時) (レス) id: 405bb7cf7a (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - ゆーなさん» >>彼の良さを最大限引き出せるような文章を書けるよう語彙力の修行に行ってきたいと思います。探さないでください(?) と言いながら、私も文字数制限をぶち破ってしまいました。作者としても、やはり屈したくないです(抗うな)どうぞ、これからもよろしくお願いします! (2020年4月23日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - ゆーなさん» ゆーな様!お久しぶりです!コメントありがとうございます(;;)私のこと甘々に甘やかしてくださるお言葉をたくさん、、!個人的には受験で更新できなかった分を取り戻そうとしております(笑)がんばります(泣)莇くんあまり出してあげられてない印象です、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 連投すみません;;文字数制限のため文章少しおかしいです。ちょっくら文字数制限恨んできます( (2020年4月21日 1時) (レス) id: 405bb7cf7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はゆー | 作成日時:2019年5月26日 21時