4号室ー鳴神 双葉ー ページ5
「先生、あのですね!枕を勝手にドMと解釈しないでください!」
「枕はな…寝てる人間の頭部の重量を数時間も耐えるんやで!ドM言われてもしゃーないやんか!」
本当の議題からかなりかけ離れた議題だが、まだ口喧嘩は続いていた。
(コイツ…しぶてぇし…枕はドMじゃないんだぜ)
徐々に、僕の病室は謎の熱気に包まれ始めてきた、最初は僕と医者Kの声しか聞こえなかったが、患者が10人を超えた辺りから、急に患者や見物人のざわざわ声が聞こえ始めた。
「看護師Bです、リハビリ忘れてませんか…あれリハビリあったっけ…うーん」「いい勝負だな、リハビリ忘れてるし煩いけど。」「先生…ファイト…一発!」「面白くなってきたな!…ケホッ…あっマスク…」
この様々な声は、この議論のほとぼりが覚めるまで聞こえ続ける…はずだった。
突如として、病室は静まり返った。
誰一人として喋らなかった、赤い髪の男性の物凄いオーラに圧倒されているのだろう。
(何アイツクソ怖い…アイツの名前は確か…叢雲だ…)
この僕と先生でさえも、震えを抑えるのに必死だった、頗る怖い、えげつなく怖い。
「…先生と双葉君?病室では静かにしてくれないか。」
僕と医者Kは、某梨の妖精並に振動しつつ、震え声で返答に応じた。
「…はいすいませんでした。」
「す、すまんかったなぁ。」
「分かればいいんだ、分かれば。」
そう言うと、叢雲は病室を出ていった。
叢雲が出て行った瞬間に、見物人の方々は祭りの後の子供の様にそそくさと帰って行った。
それを見届けると、医者Kは少し低いトーンで僕に話し掛けた。
「鳴神、今日はもう早いとこリハビリ行くで。」
「…分かりました。」
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◇氷◇ - うわぁーごめんなさい!しばらくこれません、すみません! (2015年5月28日 20時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - テストが終わったので今度更新しますね。 (2015年5月27日 19時) (レス) id: bdfcbb4b5f (このIDを非表示/違反報告)
◇氷◇ - テスト終わったんで、今日か明日にでも書きます (2015年5月26日 20時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)
珠雨 - 私もテストが終わるまで更新出来ません。すいません。 (2015年5月20日 11時) (レス) id: 1ed2ed2fdd (このIDを非表示/違反報告)
◇氷◇ - テストがあるのでしばらく更新できません (2015年5月19日 23時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)
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