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12号室ー村雲 時雨ー ページ13

「はぁ……」


結局、双葉君とK先生を殴っ…では無く叱ってしまった……

一応、病気の所為で昼間は出歩けない(日に当たれない)為、夜間、静かになら出歩くことは許して貰っている。

その為、病院内を散策しているのだが……

「毒キノコ…か……」

さっき3人に言われた事が耳から離れない。

他の暴言だったら彼処までは怒らなかっただろうが、ああ言われる事だけは許せない。

そう考えて歩いていると、今日3回目のあの言葉が聞こえてきた。

__どうやら露草姉さんの部屋からの様だ。

丁度いい機会だし、言っておくか…

声が聞こえると言うことは、姉さんはまだ起きてるだろうが、今は夜中の3時過ぎだったので、控え目にノックをしてみた。

「…姉さん?入りますね」

入っても良いと言われたので、静かにドアを開けて部屋に入った。

「時雨?如何かしたのか?」

「いえ…またあの悪口が聞こえた気がして」

「⁈また聞こえてたのか…?……怒ってるよな?悪い…」

僕は顔を左右に振った。髪も其れに合わせてさらさらと揺れた。…銀髪のままなので、怒っていない事は伝わったと思う……たぶん。

「聞こえましたが今回はそうでは無く……もう、髪の事を馬鹿にする時に毒キノコとは言わないで下さい。」

姉さんは僕が落ち着いていることにほっとしている様だった。…伝わって良かった。

しかし、姉さんは首をかしげて尋ねてきた。

「其れは分かったけど、珍しいな?時雨があんなに怒るなんて。」

__やっぱり聞かれたか……

「昔……子供の頃に色々あって…そう呼ばれるのは嫌なんですよ……」

「あ……そうだったのか…?悪かったな…」

「大丈夫です。…もう、過ぎた事ですから。」

そう、あれは終わった事だし、大丈夫。もう気にしてない…。…体が震えているのも気の所為だろう……。

「それだけ伝えに来たので…散歩にでも行って来ます。…夜遅くに失礼しました。」

そう言って、心配そうな顔をしている姉さんの病室を出て、来た時の銀髪とは対照的になった漆黒ー恐怖ーの髪と瞳を気にしながら、散歩する為、病院の外へ出て行った。

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設定タグ:病院 , オリジナル , 日常   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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◇氷◇ - うわぁーごめんなさい!しばらくこれません、すみません! (2015年5月28日 20時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - テストが終わったので今度更新しますね。 (2015年5月27日 19時) (レス) id: bdfcbb4b5f (このIDを非表示/違反報告)
◇氷◇ - テスト終わったんで、今日か明日にでも書きます (2015年5月26日 20時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)
珠雨 - 私もテストが終わるまで更新出来ません。すいません。 (2015年5月20日 11時) (レス) id: 1ed2ed2fdd (このIDを非表示/違反報告)
◇氷◇ - テストがあるのでしばらく更新できません (2015年5月19日 23時) (レス) id: dbff32ed5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:罪袋の中の人 x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2015年4月28日 16時

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