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ひんやりとした冷たい物が頬に当たって目が覚めた。
『…起き、上がれたん…です、か』
「起こしてしまったかな？」
息を吸う度身体が悲鳴をあげる。なんだこれ、なんで首領は元気に歩いてるわけ？鍛え方？鍛え方の問題？？？
「私は少し出掛けてくるよ」
『…福沢さんですか』
この人がただ病人として寝込んだままとは考えていない。
何処に向かうかは知らないが、福沢さんに会いにいくというのは理解出来た。
伊達に10年単位で見ていない。与謝野さんのことも、福沢さんとの決別の時も全て知っている。
『止めませんよ。…どうぞ、ご勝手に』
こちとらもう喋りたくない。
息をするだけでも辛いのだ。
プイッ、とそっぽを向けば可笑しそうに笑われた。
ありがとう、そう感謝を述べられてどの口がと鼻で笑いたくなった。無理だけど。
立ち去っていく首領に何を言うわけでも無く、寝具で横になったままこれからどう行動すべきか考えた。
そういえば、治君は今どうなっているのだろう。
ドストエフスキーの事だ、何らかの手を打っているに違いない。死んではいないだろうけど少し、心配だ。
確認したい、でもそれに掛ける時間はない。
例え、首領が福沢さんを殺害出来たとして黒幕たるドストエフスキーをどうにかしなければ意味が無い。
そもそも私が死ぬ。
どうしようか、どう動こうか。
思考を巡らせる中、ニャアと猫の鳴き声がした。
『に、ぼし…？』
咥えられている煮干を手元に置かれる。
なんだ、この猫。なんだか見覚えのある…嗚呼、Lupinで見た事があるんだ。
治君が先生と呼んでいた猫だ。
それにしても…
今現在、ポートマフィアはかつて無いほどに厳重な警戒を張っている。それこそ、鼠一匹の侵入も許さないとばかりに。
どうやってこの厳重な部屋に忍び込めたのかは謎であるが、猫から渡された煮干を崩し中身を取り出し笑みがこぼれる。
『ま、ったく…私は病人なんだけど…』
このUSBカードは私だけに渡されたものでは無いだろう。きっと、治君かそれに準ずる人に渡されたはず。
『マフィアだからって…ブラック企業も、いい加減にして欲しいなｯｯ､』
悲鳴をあげる身体に鞭を打って起こし、ポートマフィア入社時に首領から贈られた黒い外套に手を掛けた。
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麗(プロフ) - 更新されるの楽しみに待っています！ (2021年6月11日 12時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
琥珀恋歌(プロフ) - ずーっと繰り返して読んでいます！とても面白いです！もう更新はされないのでしょうか？更新されることを願っています！ (2021年4月18日 0時) (レス) id: 7cd883aad7 (このIDを非表示/違反報告)
黒翔(プロフ) - これまでの夢小説とは一味違っていてとても面白いです。もう更新はされないのでしょうか？ (2020年3月25日 9時) (レス) id: cd3e9475c4 (このIDを非表示/違反報告)
ユウリ(プロフ) - 螺旋さん» 楽しんでもらえて嬉しいです〜(^^)布教も兼ねての作品なのでこういう作品が増えてくれると最高です推し最強説よ流れろ〜〜 (2019年10月19日 15時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
螺旋 - 読んでてめっさ楽しいです!!自分も夢主と似たような感じなので(笑)こういう夢小説が少ないので嬉しいです!増えろぉぉお!! (2019年10月9日 23時) (レス) id: db579f6a09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウリ | 作成日時：2019年10月5日 12時
