10 ページ12
私には専用の執務室がある。
こじんまりとした部屋ではあるがこの部屋にはあらゆる情報が行き交いする為何重にも鍵があり、指紋認証、顔識別認証等厳重な設備が施されているのだ。
昨日は久しぶりにこの部屋に入ったので改めて面倒だなと感じた。
ポートマフィアの凡百な報告書や、経理関係の書面はこのパソコンが無ければ書類が部屋一杯に積まれ私は生き埋めになってるだろう。
今日の分の予定してある仕事は殆どが終わった。
面倒な書面は全て昨日の夜には終わらせて、報告書は簡単な目を通すのみで後処理は部下に任せただけなのでこれから増える可能性もあるが、まあ良いだろう。
『ああ〜治君かわゆ…』
昨日写真に収めたもぐもぐしてる治君を眺めほう、と溜息を零した。
矢張り私の推しは天使。
初めて会った頃よりも成長して、背丈も骨格も大人になっているのにこんなに可愛いなんて治君は天使だと思うんだよね。
でもこんな愛らしい顔が時折見せる冷たい表情と視線とのギャップが堪らない。
これで頭も良くて運動も出来るんだからなぁー!
後、料理が壊滅的に美味しくない所も可愛い。
以前作ってくれた料理は一口食べた瞬間気絶するかと思う程の味の暴力だった。
食べ切ったけど。
そんな所も可愛い…って、私の推しって完璧過ぎなのでは??
『…んふふ』
思わず零れた笑みで写真を眺めていると携帯のバイブ音がした。
部下からの電話である。
『もしもし、どうしたの?』
「津島さん、遊撃隊隊長たる芥川殿が太宰元幹部を捕らえたそうです」
少し焦り気味な、此方を伺う声の部下にフッと笑を零した。
『そう、…まあこの流れは予想通りだから心配しなくても大丈夫私情で組織を破茶滅茶にするつもり無いから』
「は、はい…」
『あ、でも扱いは丁寧にする様にね。治君に傷が付かないようにする事、したら始末書だよ〜って芥川に伝えといて』
そう言うと部下がえ"っ、と驚きを露わにした。
「自分がですか…!?」
『うん、よろしく!私はやる事あるから』
そんなぁ!と呟く部下の電話を無造作に切ると私は背伸びを一つした。
ゴキっと体が悲鳴を上げる。
『うーん、お風呂入ろ』
治君に会う前に身支度を整えなければ。
639人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウリ(プロフ) - ねころさん» 個人的に私もそこ大好きなので(自画自賛)同じ人が居て嬉しいです〜(^^)祝日の間にあと一、二話更新出来たらなぁと思います (2019年9月16日 7時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
ユウリ(プロフ) - 神皇音雅樂さん» 指摘ありがとうございます!深夜テンションで書いていたので全く読み返した時と分かりませんでした……ストーキング夢主をこれからもどうぞよろしくお願いします(( (2019年9月16日 7時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
神皇音雅樂(プロフ) - 夢主の太宰への一途さが可愛すぎます。これからも更新頑張ってください。あと、32話の"人の話"が"人な話"に、"首領の話"が"首領の話し"になっています。訂正お願いします。 (2019年9月16日 7時) (レス) id: d0313e3af1 (このIDを非表示/違反報告)
ねころ(プロフ) - 潔い…しゅき…のところが好きすぎて見返しては頬が緩むのを感じます。更新楽しみにさせて頂いております。 (2019年9月16日 0時) (レス) id: ef39eb690c (このIDを非表示/違反報告)
ユウリ(プロフ) - コメントありがとうございます!応援して頂けると本当に励みになりますm(_ _)m (2019年9月10日 18時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウリ | 作成日時:2019年8月12日 13時