心はガラスでできていた

２４笑目:決戦 ページ29

ドールライブ当日... Noside

校庭に設置されたTrickstarとLawlessのステージ

二つともドールライブの名に釣り合うようなものになっていたが、双方ともにまったくちがう人形を選択していた

Trickstarが選んだのはテディベアだ。人形というものの定義は「人間の形をした立体の創作物」というものだが「人間以外がモデルの場合を含むことも多い」というわけでテディベアになった

下手に球体関節人形といったものを選ばず、誰もが子どもの頃手に取ったようなかわいらしくて、懐かしいテディベアを彼らは選択したのだ

一方でLawlessが選んだのはビスクドールだった。彼らの荒々しくも高貴な雰囲気を活かすのにはビスクドールの冷たくも儚げな美しさが最適だったのだ

衣装、ステージ、人形というコンテンツだが互いにまったくちがう世界観が広がり


綺羅星と無法者、果たして今回の勝者はどちらになるだろうか？



.....それは、女神にもあずかり知らぬところであった

ーーーーー
Lawlessステージ... 音遥side

『翼、笑ってる。ビスクドールなんてものを選んだ以上なるべく注意して』

翼「！...すまない、音遥」

謝りながら無表情に戻した翼だけど一分もしない内に表情が緩みはじめた

こんな顔はじめて見たかもねぇ、それだけ今回のライブが楽しくて楽しくてしょうがないのかなぁ？

...それとも、対バン形式でも衣更とライブができるのが嬉しいのか。どっちかはわからないけどね

まぁいいかな、ビスクドールが笑うなんて怪談とかでも有名だし。無表情な翼が微笑んでたら女子のファンなんてあっという間に堕ちるだろうね

『♪〜♪〜♪〜』

でもまぁ俺の駒に勝手に感情を取り戻しやがったことには盛大にムカついてるから本気で歌ってやるよ？




人の仕事とってるんじゃねぇ！！ってね！

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