２７品目:つるりとした白玉あんみつ ページ30
柘榴side
『まさかそこまで広まっているとは思いませんでした...うちの店も、有名になったものですね』
有名になるのは嬉しい。店長の残したこの店が、少しでも多くの人の目に触れてくれるのだから
だけど同時に、有名にならないでほしいとも思う。この喧騒から外れた、大して大きくも小さくもないこの店は
なにもかもを失って空っぽになった俺に、店長がゆっくりと中身を注いでくれた...そんな時間が詰まった大切な場所なのだから
.....そこを土足で踏み荒らされたくない
敬「あの、注文を...」
『！あぁすみません。どうぞ？』
いけない、意識が飛んでた...まだまだ青いな、俺も
敬「俺は白玉あんみつを」
紅「俺はナポリタン」
颯「我は抹茶と黒豆のしふぉんけーきを頂きたい」
『かしこまりました』
いまシフォンケーキだけひらがなに聞こえたのは俺の気のせいか？
ーーーーー
『お待たせしました。ご注文の品です』
トレイを使って注文されたものを並べる。ついでに緑茶のおかわりも持ってきた
敬「！本当に早いな...」
『お客さまをお待たせしてはいけませんから。それでは、ごゆっくり』
カウンター内に戻り、とにかく必死こいて豆を挽く。茶葉に関しては後で買いに行けばいい。とにかく豆を粉にしておかないとえらいことになる。というか現になった
『買う茶葉はダージリン、オレンジペコ、セイロン...』ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
豆をコーヒーミルに入れながらメモ帳に茶葉の種類を書き連ね、挽き終わったものを瓶に移しながらまた書き連ね...とにかくそんな単純作業をずっとしていた
紅「(なんか旦那に似てんな、あの働きよう...)」
颯「(蓮巳殿の働きぶりとそっくりである...)」
ーーーーー
あのまま彼らも雨が止むのを待っていたらしい。かなり長い間店にいたがようやく雨が止んでいた
敬「すみません。お会計を」
『はいただいま』
会計の対応をした後に上着をかけたハンガーを手渡された。手で持っているところを見ると完全に乾くまでにはいかなかったようだ
『今度は晴れた日の来店をお待ちしてますね』
敬「...今度はそうします」
紅「間を開けんなよ旦那」
颯「ぜひそうさせていただくのである！店長殿！」
さて、いつもの挨拶で締めますか
『ご来店ありがとうございました』
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カトレヤ(プロフ) - ハニーさん» すみません、勉強不足でわかりません... (2018年9月24日 21時) (
レス) id: e677d34591 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 海沿いの喫茶店と聞いたら真ッ先に珊瑚礁が出てきます（分かる人にはわかる） (2018年9月24日 21時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
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